【読書感想 書く仕事がしたい】
隠し事がしたい、ではありません
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何も書かずに1日を過ごすことはありません。
文字を使って話をし、仕事をし、内省をし、毎日私は息をするように文字を書いて(打って)います。
書くの大好き!ずっとやっていたい!と思うときもあれば、もうやだ1文字だって書けない、表現なんてしたくないと思うときもあり振れ幅の大きな私ですが、心のどこかで書く(表現)することを仕事にしたいとずーーーっと思ってきました。
そんな時にさとゆみさんが出した本。
なにこのドンピシャ感と感動しながら読みました。
さとゆみさんは、美容ライターで、書籍ライターで、エッセイスト。特に彼女の書く、息子さんとの日々はとても大好きで毎回読んでいます。子供との日々が輝いて見えるのは、出来事が素敵なんじゃなくてそれを切り取る目が鍵なんだとつくづく思う。その能力が欲しい。
で、人の能力なんて、羨ましがったところで絶対手に入らない。
40年生きてきてやっと腹に落ちた事実。
前はいいないいなと言っていればどこかでうっかり手に入ったり、誰かが手を差し伸べてくれたりして「やったー」なんて思ってたけど、自分が欲しいのはそういうことじゃないだろ、と気付いたわけです。
表現することを仕事にしたいなんて、恥ずかしくて口に出せない。
その上、お金のこととか、仕事の取り方なんて全然分からない。
そんな風に思ってる人、多いと思うんだよね。私がそうだし。
どんなことを仕事にしているの?仕事を途切れさせない工夫は?
自分の表現にダメ出しをされた時の気持ちは?
そして、あなたみたいに素敵な文を書くためにはどうしたらいい?
たくさんの書く仕事に関する疑問が、ひとつひとつ彼女の言葉で語られていて不思議なほど腹落ちしていきます。
人から言われた言葉をどう分解して受け止めるかとか、お互いに気持ちよく仕事をするための工夫とか、普段の自分の仕事でも使えることがてんこ盛りでメモの量が増える増える。
こういうHOW TOって、鼻につく人もいれば、心からうなづける人もいるけれど、さとゆみさんは後者。お前のアドバイスは受けたくねえの逆バージョン、あなたの言葉ならなんでもお腹に入れてみたいの、と思わせるのは人間力なんでしょうか。
本当にたくさんのことが勉強になりますが、中でも、私がずーっと疑問に思っていた「視点と視座」の違いは分かりやすかった!
視座って頭いい系のセラピストがサラーっと使っていて「そうなんですねー」といつもは流していたんだけれど(流すような人間が書く仕事がしたいと言うなというツッコミは横に置いといて)、これで分かりました。
どこを見るかが視点で、どこから見るかが視座。
高い視座をもて、と言う表現を聞いたときにどこか腑に落ちなかったのは「高い視座=ランクの高い自分」という香りを感じ取っていたからかもしれない。
視座は高い低いではなく、どこから見ているかの自覚があることがまず一番。
2つの視点、2つの視座など色んな見方ができるのがその次。
今の考えってどの立場の私の考えなのかな?って振り返ることができれば、これが正解だろ!って押し付けることはなくなるような気がします。
その自分の押し付けがなくなることがまずライターとして、そして社会人としての力をつけることになるんだろうなと思いながら、読んだ本でした。
文章を書くのが上手になりたい人だけでなく、人と関わる仕事をしている人(つまりほぼ100%の人)が読んで正解の本だと思います。
で、さとゆみさんの本を読んで、自分のできてなさを痛感した私はライターなんてできるわけがない!…とは思わず、私にできることってどんなことかな〜、まずは書き上げることだよね〜と呑気に思っているのでしたw
それにしても「〇〇になりたい」「〇〇の仕事をしたい」と口に出すのが恥ずかしいのが大人ですから、買うのにちょっと勇気がいりました。でも、これを買ったよといえただけで自分の気持ちを言葉にするハードルが下がった気がします。
書く仕事がしたいぞーーー!!