人事部門でやりたいこと(注:妄想含)
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きっかけ
24年末に実施したリーダー面談において、「将来的にやりたいことは何か?」「5年後自分はどの部署で、どんな立場で、どんな仕事をしていたいのか?」という問いを投げかけられ、回答に行き詰まる自分がいました。キャリアも中堅期に差し掛かる中で、自分が希望する職種である“人事”に対して、自分がどんなスタンスで、どんな仕事で臨んでいきたいのか?を言語化してみました。
考えるにあたり
年末に読んだこちらの記事、大変勉強になりました。
もともと面談をきっかけに言語化することを考えましたが、こちらの記事を読んだことで、noteで明確に記載することを決めました。
改めて考えたとは、”コトに向かう人事”はぶらしたくない考え方ということです。人事最適の人事ではなく、経営を前進させられる、事業を前進させられる人事パーソンであることを最も大事にしていきたいと思います。
では、「経営・事業を前進させられる」とはどういうことなのか、自分なりに考えてみました。
上記を考えるにあたって参考になったのが、企業変革のジレンマ。
この書籍の中では、構造的無能化(一人ひとりは優秀であるはずなのに、組織になると無能化に陥る現象)を取り上げており、断片化・不全化・表層化からもたらされると記載されています。
さらに、その解決策としては、①全社戦略を考えられるようになる②全社戦略へのコンセンサス形成③部門内での変革の推進④全社戦略・変革施策のアップデートが必要であると語られています。
上記の記事・書籍からのインプットや自身の考えを踏まえると、①会社がおかれている環境を認知し、②戦略・戦術をそれぞれの社員が仮設形成し、③持ち寄りながら全社の戦略・戦術を策定し、④とことん実行していくプロセスが重要であると考えました。
そのためには、仮設形成できるスキルや知識が必要ですし、全社戦略を理解・検討するために、戦略の定石を抑えることも重要になってきます。
さらには、それらの戦略を基に、実行(しきる)ための施策や制度も必要です。そのため、どこかを断片的に改善するのではなく、採用×育成×制度×組織開発といった、さまざまな取り組みを組み合わせながら前進させていくことが重要と考えます。
(おそらく、これ以外にも要素はあると思いますが、人事の専門家ではないので、今回は割愛します)
本題:人事で行いたいこと
上述した様に、各施策がそれぞれで行われるのではなく、同時的に且つ連続的に検討・実行されていくことが重要と考えたため、一度全体像に落としてみました。
ここからそれぞれのセクションについて、詳細を記していきます。
まずもって目指す姿については、さきほど触れた“コトに向かう”をさらに分解し、人事のミッションや役割の観点から因数分解を行ったものです。
そしてそこに向けた取り組みの切り口として、3つに分解を行っています。※今回①~③とナンバリングをしていますが、この数字には特に大きな意味は持たせていません。
① 育成
アプローチ先としては、若手層/リーダー層の2通りが存在すると考えています。
若手に向けては、経験学習モデルを基盤にした自己成長のモデル開発を行っていきたいと考えています。
当社は事業ポートフォリオが比較的広いこともあり、まったく畑違いの事業環境に出向や配置転換になることもざらにあります。そうした環境下においても、各自が業務→成果獲得→自己成長をいかに早く、濃く回すが重要と考えています。これまではそれらの受け止めや伸び方に、各リーダーの幅があり、リーダーのコミットメント具合によって、差が生じていたのが実態です。今後はこの領域に対して、理論をうまく活用しながら、人事が(良い意味で)介入していくことがポイントになるのでは?と考えています。
次に、最も重要とされるリーダー層へのアプローチ。一言でいうと、リーダーシップを体系的に理解し、学び直しする機会に来ているのでは?と感じています。わたしも入社後、数多くのリーダーを経験してきましたが、そのほとんどが経験に基づくアプローチです。
経験に基づくアプローチを否定はしないものの、アプローチがばらついていて、優秀なメンバーほどあきらめて会社を去っていく傾向があるのも事実です。管理職試験含めて、リーダーへのアプローチを抜本的に見直し、最新の理論や考えも踏まえながら、リセットを行いたいと感じています。(リーダーの実態をさらに把握することが入口でしょうが・・)
② 組織開発
前提として、②組織開発・③制度設計はいずれもHD(事業会社含めた全体に影響を与える視点)と事業会社(特定の会社を指すもの)いずれの観点も持ちながら整理していること、またそれぞれが相互に作用してくることもあり、ややいったり来たりになる部分があることをご容赦ください。
まず初めに着手したいこととしては、現在実施されているエンゲージメント調査のPDCAをより解像度高く回すことです。
現在の調査は形骸化しているといっても過言ではなく、調査の前後でどんな変化がもたらされているのか?と考えると、変化をあまり感じられないのが実態です。調査を基に、事業会社に伴走しながら空中戦(形式ばった、どこか遠くの、誰かがやっている)ではなく、地上戦(実態に即した、目の前で行われている、自分も参画する)の施策実行につなげていきたいと考えます。
また、大きな会社であるがゆえに、サイロ化が進行しているのも事実です。過去より、会社全体としてナラティブに語ることが苦手であり、断片的に情報が伝わり、各部門・組織がそれぞれの最適に向けて活動を行っている状態です。この問題に対して、人事という部門・立場からどのように関わるべきなのか?はまだ答えが出ていませんが、着手しないといけない(口にはみんな出さない)問題だととらえています。
さらに、各施策や取組みの背景を共通言語化し、why-what-howの繋がりをより深く理解するためのアプローチも必要と考えています。それぞれの受け止めが表層的であり、理論やこれまでの実績・結果からなぜこれらの取組みが必要なのか?といったコミュニケーションの強化も課題の一つです。
最後に、HDだからこそ各事業での取り組みや戦略・組織能力をいかに組み合わせるのか、も重要な視点です。人材の配置転換によって担保されている部分もありますが、SECI理論のように、事業会社の垣根を越えてナレッジを還流させる仕組みづくりが必要と考えています。
③ 制度設計
組織開発とセットでの変革が必要ですが、組織文化の変革に向けて、目標管理の仕組みを見直す必要があると考えています。ここ数年、人事を中心に制度の見直し・運用の改善は進んでいるものの、まだまだ属人的であり、かつ減点方式に近い設計です。
最後に
現在、人事部門に所属していない人間が、あくまで今見えている視点・認識できている範囲で取組みの方向性を述べたものです。そのため、現在会社として取組みに着手しているものや過去に着手したが、何らかの理由ですすんでいないものもあると思います。人事部門にjoinしたのちに、さらに実態への理解を深めながら、各取り組み着手していきたいと思います。何よりも大事にしたいことは“コトに向かう人事”であることです!