防災の日/ヘルメットに絵を描く
今日は、9月1日、防災の日です。また、1980年代からは、9月1日を含む1週間を防災週間として、各地で防災訓練や防災に関するイベントが開催されています。しかし、最近の防災週間は残暑が厳しく、熱中症等の危険性もあることから、防災訓練の時期をずらしている町内会も多くあります。
防災の日は、大正12年に起きた関東大震災にちなんで制定されました。また、統計的にも8月の終わりから9月の初めに台風が集中することから、防災週間にしているとのことです。しかし、最近は、年中場所を問わず自然災害が起きているので防災週間に限らず、防災を意識しなければいけません。しかし、現実的にはおろそかになっています。
月に一度の防災訓練
私は、障がいのある人が利用する事業所を経営しています。事業所では毎月一回、防災訓練等を実施しています。一般的な地震の対応から、グループでの外出中に災害が起きたときの対応、災害備蓄品の確認など、様々な訓練を、利用者と支援者が一緒に行います。また、利用者に災害について興味を持ってもらうような取り組みも行なっています。
事業所の内の一つで、避難訓練用のヘルメットに印をつけよう、そういう取り組みをしました。ヘルメットは、人によってベルトの長さ等を調整しています。そのため自分のヘルメットをすぐに見つけるための印です。
一般的な印は、名前です。しかし、利用者によっては名前を書くことができません。そういう人はグルグル丸を描いたり、ギザギザの線を描いて自分の印にっしました。それを見ていた他の利用者が、自分のヘルメットに絵を描き始めました。それを見た支援者がその斬新さに感動し、そのまま自由に絵を描いてもらいました。一目見て、どれが誰のヘルメットだか分かるようになりました。
実際の防災訓練
実際にそのヘルメットをかぶって、地域の避難場所まで歩いてみました。
また、当時、駅前の書店に定期的に絵を飾らせてもらっていました。そこの店長さんもこのヘルメットに感動し、このヘルメットを書店に飾ることになりました。
防災用品がアートに
まずは、ヘルメットを額に入れてみました。
ヘルメットがアートになりました。
書店にヘルメットを飾る
これを書店の陳列棚の上に飾りました。こんな感じです。
大勢の方が、笑って見てくれました。
しかし、ここには大きな問題が隠れていることにこのときは気がつきませんでした。もし、作品を展示しているときに大きな地震が起きたら、いったいどうしていたんでしょう。今から20年ぐらい前のできごとです。