#6 梅雨の豆知識
毎年梅雨と言えば6、7月の間です。長い時もあれば、短い時もあります。去年は2週間ほど長かったので、体調崩した人が多く現れました。
梅の漢字は中国語で読むと「メイ」です。「毎」と「霉」も同じ読み方です。梅雨という名前の由来は毎日の雨で霉が生じやすいということです。梅雨は雨がよく降って湿気が多いので、梅雨期間が延びると霉だけではなく、植物の根っこ、特に根菜類が腐りやすいです。
人間の体も胃腸が弱くなり、腎の排泄が間に合わなくなります。これを東洋医学では脾虚湿盛、腎虚浮腫と言います。症状としては軟便、下痢、倦怠感、湿疹、無食欲、浮腫み、高血圧等が現われます。
長い間体内の湿が除けなければ更に気陰両虚になります。慢性化し易いので、上の症状が長く続かないように気を付けた方がいいでしょう。
人間の体は自然界と同じに水の管理がとても大事です。特に湿邪はいつも単独ではなく、いろんな外邪と一緒に悪いことをしているので、東洋医学では昔から除湿に対して非常に注目して、下記のような様々な方法を使って来ました。
健脾化湿、芳香化湿、清熱利湿、解表祛湿、理気加湿、散寒除湿、醒脾化湿、祛風除湿、苦寒燥湿
体内に入った湿は直ぐ仲間を作って悪いことをしようとするので、なるべく早めに除くか、それともその前に湿が留まらない体造りに工夫するかが梅雨の間、養生の一番のポイントだと思います。
それでは具体的にどういうことをすればいいでしょう?
⁂ 外部環境的には
1 除湿対策を取り入れ、風通りをよくする
2 芳香の物を使う。(香袋を枕元に置いたり、身に着けたりする)
3 濡れた服を長く着ない。
4 湿気が多く冷たい所に長くいない。(水や雨の中に長くいない)
5 無理がない程度で程々良い汗が出るぐらい体を動かす。
⁂ 体の内部的には
1 水を沢山ガブガブ飲まない(のど潤す程度でいい)
2 体を冷やすもの食べない(冷たい物、南国の物)
3 食べ過ぎない(消化しにくい物、例え高蛋白質、高脂質の物)
4 補気健脾、去湿利尿作用がある食材を積極的に摂るように心掛ける:ハトムギ、白菜、緑豆、生姜、いんげん、タマネギ、蓮の実、芡実、長芋、あずき等
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