#12 自律神経失調症の漢方治療
※2023年4月20日に執筆したものです
気温の不安定な日が続いています。季節の変わり目のこの頃は体力だけじゃ
なくて、精神的も辛く感じている方が多くいらしゃいます。
昔から日本では五月病という言葉がありますが、現代医学では自律神経失調
症と言われます。不安感や情緒不安定といった精神面の症状をはじめ体のだるさ、不眠(寝付きにくい、夜中目が覚める、朝早く目が覚めるなど)、食欲不振などの肉体面の症状も多く見られます。趣味のことに対してもやる気が出なく、楽しめなくなります。
体調はとても辛いのに病院の検査を受けてもなかなか異常が見つからないた
め心療内科で対症治療されることが多いようです。
中医学においては自律神経失調症は主に3つの臓器に関係しています。
それは心、肝、脾です。病理変化のパターンも概ね実証と虚証に分かれています。実証の方には柴胡加竜骨牡蛎湯などを、虚証の方には 帰脾湯や抑肝散加陳皮半夏などを処方します。
また、薬膳の視点から日頃の食養生も「五月病」の予防対策となります。
お勧めの食材は実証の方には菊花、薔薇、陳皮(みかん皮)、セロリ、山査
子、ミント、カモミールなど。虚証の方には高麗人参、山薬(長芋)、ナツメ、クコの実、鶏肉、クルミ、胡麻などとなります。
自律神経失調症は放置されますとうつ病やパニック障害になることもありま
すので疑わしい症状があれば、一人で悩むや、自己判断で服薬せずに、ご自分の体質は実証か、虚証かがとても重要なので、まず漢方専門のところへご相談しましょう。
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