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#5 目の養生

※このコラムは2020年に執筆したものです
一年続くコロナストレスに加え、コンピューター、ゲームによる目の酷使、なかなか取れない倦怠感、冬の乾燥は引き続いています。

その結果、春を迎え、体のあちこちドライ症状を訴える方が明らかに増えています。このようなドライ症状を東洋医学では陰虚と言います。健康サプリとしては八つ目鰻の肝臓から抽出した油をお勧めします。特に肝陰虚の方によりよいと思います。

東洋医学の観点から肝の働き具合は目で現れます、『肝は目に開竅(かいきょう)する』というのです。目の乾燥、夜盲症、眼精疲労、目やになどの症状が出た場合は、肝陰が不足していると考え、肝油は補陰・滋陰薬としてお勧めします。

また、滋陰効果により清熱することもできるので、目の炎症や、花粉症の主な症状として目の痒みにも緩和効果があります、目薬では届かない目の奥まで楽にしてくれます。目だけ乾燥する時は目薬のみで充分ですが、体の芯が乾燥する(陰虚)時は肝油の滋陰効果による毛細血管を柔らげ、身体に栄養と薬を一緒に目の奥まで届けてくれます。普段飲んでおくと目に栄養が良く届くので、目の病気だけではなく、視力も長く維持することが可能です。

肝油の補陰・滋陰効果は心、肺、胃、腎の「陰虚」にも改善してくれますので、次の症状の方にも良いと思います。

  • 心陰虚による動悸、息切れ、不眠、膀胱炎、舌炎

  • 肺陰虚による空咳、喉の乾き、喘息、鼻炎、便秘、皮膚病

  • 胃陰虚による胃腸炎、食道炎、口内炎

  • 腎陰虚による腰痛、のぼせ、物忘れ、むくみ、高血圧、高脂血症、高血糖

薬膳の視点からは、補陰・滋陰の食材を摂取するようにお勧めします。

▼よく用いる食材
豚肉、鴨肉、魚介類、たまご、黒豆、黒胡麻、黒米、ひじき、昆布、黒きくらげ、等、白胡麻、白菜、キャベツ、百合根、白きくらげ、大根、れんこん、豆腐等あります。陰虚体質の方は普段の食生活で食するように意識しましょう。

東洋医学観点からではどんな時でも、体の陰陽バランスを整える事が大事なので、滋陰と共に補気(人参、黄耆、山薬、白朮、竜眼肉、大棗等)活血(紅花、当帰,川芎,田七等)の生薬或はその効能を持つものを使えばより効果が出ますので、ぜひ一緒に飲んでみてください。

⁂ビタミンA の取り過ぎに注意しましょう

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