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12.燃える砂
わーーー今日書かへんかったら連続投稿が達成できひんくなるーーー!っていう気持ちでやってきました
おしるこです。
遅ばせながらあけましておめでとうございます
今年は去年よりももっと色んな作品を読みたいですね。
今回記録を残す本は、私が1ヶ月弱かけてゆっくり読んだ 檀一雄の「燃える砂」という本です。
檀作品をここに書くのは「光る道」以来ですね
本当はこの2冊の間に1度「青春放浪」を挟んでいるのですが、カバンの中で水筒の水をこぼして本をパリパリにしてしまい話半ばで図書館に謝罪と検品のためのご返却をせざるおえなかったのでまたいつか続きを読みたいと思います...
以降ネタバレ含みます
私この作品絶対にハッピーエンドやと思ってたのに、あんまハッピーとは言いきれないエンドで本当にどんでん返しでした....。
最後は横山と三千代さんが結婚式を挙げておばあちゃんの所にいた横山の子どもも迎え入れて、北京やら蒙古やらシベリア鉄道での凄まじい思い出が何事も無かったかのように普通の幸せに囲まれて生きていくのだろうと思っていたんです。
それを期待して、それに希望を抱いて何回も三千代さんを1人にする横山を大目に見ていたのに、あんな終わり方されたらもうたまったもんじゃないですよ本当に
最後、横山と津村の処罰の執行のされ方が審議にかけられた時は、「そうですよね。こんなところで終わる訳には行きませんもんね。慈悲の精神もあるもんだぁ」と思ったのにページをめくればもうだめでしたね。
横山らしい生涯の終え方って言われたらそうかもしれないんですけど、それでも三千代さんをほって遠いところで死ぬなんてあまりにもしんどい締めくくりでしたね。後味がもうほろ苦くて。
ただ読んだことは全く後悔していないですね。ストーリーの移り変わりも面白かったですし、横山が三千代さんから引き剥がされてどこかに飛ばされる度に同じような展開が待っているのか(東京リベ○ジャーズ的な)と思えば毎回違う苦痛と小さな喜びと騒ぎがあって本当に読み飽きることなかったです。
でも、三千代さんが横山の悲報を聞いたら「こうなることはわかっていた」と言いそうな気もするんですよね。あの2人の間には誰がどう真似しても体現できない、文字通りの"2人だけの世界"があったのだろうなと思います。
やっぱり最初からこの終わり方のつもりで書いてはったんですかね。
そんなこんなで「燃える砂」でした。
よくよく考えてみると檀一雄がなぜこのタイトルをつけたのかも不思議です。
年始の疲れから解放され、油断して体調を崩しやすい時期ですね。
温かくして、沢山食べて、沢山寝て、程々に頑張りましょう。
ではまた次回。
文献:「燃える砂」 檀一雄 (毎日新聞社)