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父親に呼び出されたので行ってみた -4泊7日フランス旅行記、ついでにイタリア-
こんにちは。リョーガです。
ジョージアに来てから4ヶ月が経過、冬から春、そしてもうすぐ夏になろうとしています。落葉樹ばかりの街並みもいつの間にか葉が生い茂っていました。
上の83文字を書き残して2週間が経過しようとしています。以前の記事の旅行地であるバトゥミで書き始めたのに、それから全く手をつけていないんですよね。ちなみに今、ポーランドにいます。寝れないのでつらつらと書いていきます。
1月、ジョージアに来てから少し経ったタイミングで父から入ったLINEの1部。
父「5月、パリ。BOSS(ブルース・スプリングスティーンの愛称)ライブ。行ける?」
僕「拒否権ないよね?」
父「あると思った?」
僕「ハナから期待してなかった」
そんなこんなでパリ行きが決まっていました。
航空券はフリーランスとして仕事をした自分の稼ぎで購入することが出来ましたが、それ以外は4月の出費が色々嵩みカツカツに。そして円安でユーロが150円になってしまい…一人で行く決断はできていなかったと思います。
追記:結局ほぼ書けずに今ルーブル美術館の目の前のカフェで書いています。
ポーランド、どう?
めちゃくちゃ寒いです。首都ワルシャワは真ん中辺りですが、今僕がいるのはグダニスク、昔の自由都市ダンツィヒです。
少し歴史の話をしましょう。
グダニスク(旧ダンツィヒ)はバルト海に面した海港都市。
1939年3月、ナチス=ドイツはポーランドに対し、ダンツィヒの割譲とポーランド回廊の通行を要求し、ポーランドが拒否すると、同年9月1日に友好訪問と称して停泊していたドイツ巡洋艦シュレスヴィヒ・ホルスタイン号の砲撃を皮切りに、ドイツ軍がポーランドに侵攻し、第二次世界大戦が勃発しました。
1941年に独ソ戦が始まり、ソ連軍が進撃してくるとダンツィヒはドイツ軍の重要拠点であったので激しい攻撃にさらされ、市街地はほぼ壊滅してしまいました。
1945年5月にナチス=ドイツが敗北し、ポーランドは解放されましたが、その後はソ連の強い影響下におかれ、ダンツィヒのドイツ人もドイツに強制送還されました。1952年以降はポーランド人民共和国の主要な工業都市・貿易港グダニスクとして重要な存在となっています。また、ポーランドの民主化運動の中心としても知られている都市です。
と、長々と歴史の話をしてしまいました。旧ダンツィヒ、昼間なら港の方まで出ていたのですが深夜だったので残念ながら空港ステイ。正直な話この旅で使えるお金が2万円あるかないか程度だったので街中までの往復で4000円くらい飛ぶのが恐怖だったし、それよりもイタリアで移動したかったのでこちらは諦めるほかなかったです。空気が綺麗で落ち着いた街だったので、また行きたいと思います。
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第2経由地 イタリア・ミラノ
2日目。グダニスク空港で横にならず3時間ほど座って寝た後、朝6時からオープンの空港ラウンジで一息。
グダニスクのラウンジは小さいながらしっかり快適。食事は少なくお菓子とコーヒーがメインです。
ミックスジュースとクッキーを頂き、イタリアはミラノへ。
ヴェネツィア1回、ローマに3回、アオスタ1回とそこそこイタリアを訪れているものの、ミラノは初。せっかくなので街中に行ってみようと思い、ミラノ・ベルガモ空港(BGA)からFLIXバスを予約し街中へ。往復で25€(¥3725)ほどでした。
ドゥオーモ近辺をターゲットにして、色々と散策。
ドゥオーモ
まずはミラノと言えばのドゥオーモへ。
聖母マリアに捧げられた世界最大級のゴシック建築で、世界で最も美しいゴシック建築の一つとされています。1386年に建設が始まり、おおよそ500年にわたる長い期間をかけて完成しました。イタリアで最も大きな教会建築物であり、世界でも第5位の大きさを誇ります。
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ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世のガッレリア
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ドゥオーモから徒歩1分にあるのがこちらのガッレリア。
イタリア王国初代国王ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世にちなんで名付けられたこの場所は、1681年にデザイン、ジュゼッペ・メンゴーニによって1865年から1877年の間に建設されました。
ここの中心にはプラダの本店を初め、ルイ・ヴィトンやグッチなどの高級ブランド店が立ち並んでいます。
ちなみに、東京ディズニーランドのワールドバザールはこのガッレリアをモデルに作られています。是非1度尋ねてみてください。
昼はやっぱりコレでしょう
この時点で空腹がすごいお昼時。ミラノのおすすめレストランを探していると「Carlsberg Øl」という、ドイツのビールメーカー「Carlsberg」が経営する大衆食堂が見つかった。カルパッチョがいいぞ!とのコメントを信じ行ってみることにしました。
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え、カルパッチョ…?赤赤とした肉なのですが。とても生な肉が出てきてビックリ。
ただ美味しそうなことに変わりはないので、レモンをかけて1口。
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…失礼、心の中のポルナレフが暴れだしました。
それくらい肉々しい肉を食べたのが久しぶりで美味しかったです。
ピザは水牛モッツァレラ、ブッファラチーズのピザを。牛乳から作られるモッツァレラと違い、あっさりとした味わいでパクパクと食べることが出来ました。
イタリアで最大の目的、達成
大満足の昼食を終え、再び街中を移動開始。ミラノは長崎市内のように路面電車が走っている地域があるので、ローマとは違った景色が見られます。なぜ路面電車の例えが九州なのかって?大学時代に1人で行った街だからです。おそらく四国にもあります。
電動キックボードをレンタルし、街を走ること10分。たどり着いたガーデニングショップで即購入したのがこちら。
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スイートバジルの種でした。虫除けにもなり、育てることでジョージアでも美味しい生バジルを入手する事が出来る最高の品。ジョージアでガーデニングショップを探すとほぼ大麻栽培グッズ店しか出てこないので、イタリアに来たついでに購入した次第です。これで空港で没収されたら泣きます。
イタリアからフランスまでの飛行機では没収されなかったので、きっと行けるでしょう。(没収されませんでした!🙌)
その後、同居人から届いたLINEがこちら
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あったのかよ!!!!!!!
だいぶ絶望しました。
体の異変
観光を終え空港に向かうバスの中での話です。
眠りから一瞬にして目覚めるほどの超絶な腹痛に襲われた僕はぎっくり腰をやった時以来の冷や汗をかいていました。バスの車内はそこそこ涼しくなっていたのに、滝のように止まらない汗。
これはあれだ、カルパッチョが当たったんだ。
波のある腹痛を何度も耐えぬき、その後空港で2時間居場所が固定されました。
幸いにも腹痛はそれ以降起こっていません。
保安検査で並んでいる時も絶望的な痛みを感じ、とっさの
「Ho un brutto mal di pancia. Hai bisogno di un rapido controllo di sicurezza?」(訳:腹痛がやばいんだ。保安検査急いでもらっていい?)
という謎のイタリア語力を発揮し、優先的に進めてもらいました。翻訳も使わずになんでイタリア語話せたんだろう。
気を抜くとその場に座り込んでうずくまり、動けなくなるのではというくらいに腹痛が酷かったので、とにかく耐え抜けて一安心でした……
イタリア、ベルガモ空港はかつて世界ワースト空港ランキング2位に入った事があった悪名高い空港。確かに出発・到着ロビーの椅子は少なく感じました。
しかし、保安検査を抜けた所は椅子が多く、またラウンジもグダニスクよりは快適だったので、預け荷物がない場合はすぐ保安検査通ってプライオリティパスが使えるラウンジに駆け込むのがいいかと思います。
ラザニアやサラミ、フルーツなどの軽食があり、ドリンクの種類も豊富でコンセントやラウンジ専用WiFiもありました。
なんとトイレの近くにシャワーもあります。タオル等は借りることが出来なさそうだったので、ベルガモ空港利用の際はシャワーの利用も検討してみてください。1度世界ワースト空港ランキング2位という汚点がつけられてからはかなり改善された空港なのではと思います。
フランス到着、父を待つ
23時、シャルル・ド・ゴール空港に到着しました。
父の乗るベトナム航空のCDG到着は翌朝7時。合流するまでの間はぽつんと空港内ベンチに座り、たまに床で雑魚寝をして朝を待ちました。
この時点で出発から2日経過。出発間際にベルガモ空港内で利用可能なシャワーの存在に気づいたため、シャワーを浴びられなかったストレスと体の痛み、眠気は限界に近くなっていました。
耐え抜くこと8時間、4ヶ月ぶりに父と対面しました。
3500字書いてようやくフランス本編、スタートです。
La Défenseを巡る
今回の主目的は「ブルース・スプリングスティーンのライブ鑑賞(2回)」。
La DéfenseにあるUアリーナで公演だったため、中心地ではなくこちらのエリアのホテルを予約しました。
地下鉄1番線で終点まで乗り、そこから路面電車での移動。中心地へ行く際乗り換えが少し面倒ですが、中心地とは違った街並みや人の往来を見ることができるのでオススメです。ただスーパーが少なくメガマートも21時まで、日曜定休と覚えておかないと結構苦労するので参考程度に…。
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ここからおなじみの凱旋門まで一直線に見えるのでおすすめ。
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ムーラン・ルージュのすぐ近く!安さとスピードの大衆食堂、Bouillon Pigalle
パリ初日の夜、安くて美味しい店を探し求めて行き着いたのはモンマルトル。ゴッホやルノワールも住んでいた芸術家の地域です。
今では移民が多く、アラブやアフリカの物産品が安価で手に入るほか、レストランも比較的安価。
今回はその中でもかなりの人気店である「Bouillon Pigalle」へ行きました。
地下鉄2・12番線のPigalle駅から徒歩1分。隣のBlanche駅までは徒歩5分ほどで、有名なムーラン・ルージュがあります。またモンマルトルの入り口でもある為、ここで腹ごしらえをして芸術の街を散策するという手もアリ。
このレストランのウフマヨ(卵にマヨネーズをのっけたシンプルなスターター)は世界ウフマヨ選手権で優勝経験のあるメニューです。€2.5。
今回はそのほかにオニオンスープ、ステーキといちごの地中海風スープを注文しました。
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予想外だったのがデザートで注文したいちごのスープ。
細かく刻んだバジルが加えられており、いちごの酸味の後に来るバジルの爽やかな香りが最高でした。
一杯だけと注文していたのに、父もハマり気づけばスープ皿が2つになっていました。
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パリと言えば!の場所へ
実はパリ訪問は5回目の僕。行き慣れてしまっている故に、初パリの人が抑えるべきルーブル美術館、凱旋門、エッフェル塔などはほぼ行きませんでした。
(エッフェル塔はチケットが買えなかったので入場断念。階段、もしくはエレベーターで登ることが出来ます。痩せるので階段おすすめ。)
写真だけ撮るか!と巡りはしたので、そちらの写真をシェアします。
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メインの目的、ブルース・スプリングスティーン
今回の旅のメイン、ブルース・スプリングスティーン。
彼をご存知でない方も多くいると思うので、すこし解説を。
彼は1949年生まれの73歳。51年前からロックミュージシャンとして活動しています。
有名な曲で言えば、「Born in the U.S.A」や「High hopes」など。故マイケル・ジャクソン氏らアメリカのスーパースターが一同に会し歌った「We are the World」ではソロパートを2回も歌った人物です。
毛色で言えば日本の尾崎豊や浜田省吾が近いイメージ。近年でのエピソードとしては、あいみょんの父親がブルース・スプリングスティーンのファンで、よく一緒に聴いていた事から彼女の楽曲も近いメッセージ性があると言われています。
5万人のチケットは完売。幸運なことに2日ともアリーナで見ることが出来たのですが、音響・観客の熱狂度合い・盛り上がりと、今まで日本国内のライブしか経験がなかった自分からすると「世界のロックスター」を痛烈に感じる機会でした。
ちなみに、1984年4月からの連続コンサートは1億1700万ドル(当時のレートで約277億3000万円)の興行収入をあげたとして、かつてギネス世界記録で「最も成功したコンサート」として認定されていました。
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世界のアーティストのライブ、1度行ってみることをオススメします。規模感が日本のそれとは段違いでした。
あの高級ブランドのグッズが安く買える!?フォンダルシオン ルイ・ヴィトンへ
ライブ初日と2日目の合間、ノマドニアのミートアップという初・かつ重大な仕事を終え、至らなかった点を反省しながら向かったのがルイ・ヴィトン美術館(フォンダルシオン ルイ・ヴィトン)。
アメリカ人建築家、フランク・ゲーリーによる奇抜な形の建物の中には現代美術品が並んでいます。
現代美術への理解が追いつかず、結局建物の模型と現物を見比べて楽しむのみとなってしまいましたが…
こちらの土産物店ではハンドバッグや扇子などのルイ・ヴィトングッズが€20~で購入できるので、お土産には最適です。
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4泊7日、パリのすゝめ
王道の観光地はそこまで巡ることなく、少しマニアックな観光をしました。
空港泊3日と身体には優しくない旅程でしたが、久しぶりに家族に会うこともでき、「世界的アーティスト」という凄さを目の当たりにすることもできた、いい1週間だったと思います。
ジョージアで暮らしてヨーロッパにたまに遊びに行く。自分が目標にしていた小さな楽しみを経験できたし、少しニッチなところを間近で見ることで、煌びやかなフランスではなく日常を見られる。そんな風景を見て、もっと頑張ろうという、いい気分転換にもなる。皆さんもパリに行った時は王道から少し逸れてみてはいかがでしょうか。
今回も読んでいただき、ありがとうございました。
P.S. 今回初めてアルコール除菌ティッシュをスラれました。パリのどこかで日本語表記のGATSBYが捨てられていたら僕のかもしれません。
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