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「衣類とファッションは違う」

夜ごはんを食べる時は、YouTubeを見ることが多い。平日、慌ただしく時間が流れる中では珍しく、ゆっくりと時間が流れる瞬間だ。

最近見た動画で気になるものがあった。

それは、お笑い芸人の又吉さんがおすすめの名言・迷言を紹介している言葉。その中の一つとして、ドン小西さんに言われた言葉を紹介していた。それが、タイトルにもある通り、

「衣類とファッションは違う」


一見、「ん?どういうこと?」と思う人もいるかもしれない。だけど実に理にかなっていた。

”服”について意見がぶつかっている人がいたとする。

ある人は”服”を「衣類」だと捉えている。
つまり、生活のために着るものだ。だから夏暑くなったら薄着になるし、冬寒くなったら厚着になる。それが一番快適な生活につながるから。

もう一方で、ある人は”服”を「ファッション」だと捉えている。
つまり、わかりやすくいうところのオシャレに見せるために着るものだ。
だから何よりも「オシャレ」が軸にある。オシャレであれば、夏でも厚着になるし、冬でも薄着になる。だってそれ以上の優先順位があるのだから。


この2人が”服”をテーマに議論したらどうなるか。
きっと話は平行線のままになってしまうだろう。

なぜなら服は服でも、片方は「衣類」を想像してしゃべるし、もう片方は「ファッション」を想像してしゃべるのだから。

どっちも言っていることは正解であり、どっちにも正義がある。これはもう、正義と正義のぶつかりあいだ。どこかで、どちらかが、

「あ、これは服のなかでも「衣類」(「ファッション」)をテーマにしゃべってるんだな」

ということに気づかないと、終着点は見つからない。


自分は全然オシャレじゃないし、衣類とファッションだったら衣類側の人間だからオシャレについて語ることは出来ないのだけど、それ以上のことをこの言葉から学ぶことが出来る。

というのも、「物事を細かく分けて考えられる」って、結局は優しさにつながるな、ということで。

我々はついつい物事を大きな解釈で捉えがちだ。
服=衣類、を代表に、新潟=米、とか、夏=海、とか。今単純な例しか挙げなかったけど、でもこれでも、もしかしたら新潟=お酒、の人がいるかもしれないし、夏=花火、の人がいるかもしれない。

それくらい物事はもっと細かく分けて考えることが出来るわけで。その細分化にどれだけ気づけるか、が優しさにつながっていくんじゃないのかな、というわけ。


時にはざっくりと抽象的に捉えた方がいい場面もあるけど、そこは使い分けということで。細かく知っているに越したことはない。いろんな意味で、幅を広げていきたいな。

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塩浦良太
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