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知らない言葉は使えない

あなたはどうやって「言葉」を覚えただろう。

「なんだその問いは?」

という感じだけど、いざ考えてみると面白い。


私たちは生まれたその瞬間から言葉をしゃべることが出来ただろうか。きっと多くの人は、というかほぼすべての人はそうではないはずだ。

「パパ」、「ママ」など自分の身近な部分から覚えていく。そしてパパ、ママをはじめとする家族から語り掛けられる言葉によって語彙を増やしていく。

そこからテレビを見たり、絵本を読んだり、友達と会話したり、授業で学んだり、ネットで調べたりしてどんどんボキャブラリーを増やしていく。

もうお分かりだろう。

私たちはあらゆる場所から言葉を受け取って、それを身につけていく。自分の言葉は誰かの言葉で出来ている。知らない言葉は使えない。

1つエピソードをご紹介したい。

ある時、「今、めちゃくちゃ大変だなぁ」「しんどいな」と思うときがあった。やらなきゃいけないが積み重なり、やりたいができなくなる。やらなきゃいけないことすらすべてをこなせていないときも。

そんな時自分は、「大変」という言葉にネガティブなイメージがまとわりついていた。

基本的に自分は大変そうにしている姿を見せたくない質であるのだが、心の弱さを見せられる人には自分の弱い部分をさらけ出すことがある。その時も言った。

「○○で今大変なんだよね、、」

するとその相手は、

「じゃあ、今チャンスだね!」

と言ってきた。

「ん、どういうこと?」

気になって思わず聞き返した。するとその相手は、

「「たいへん」ってどういう漢字で書くかわかる?「大きく変わる」って書くんだよ。だから大変な今は大きく変わるチャンスだね」

私は思わず笑顔になってしまった。そして、確かになと思った。

自分は「大変」という言葉に対して持っていたネガティブなイメージに振り回されていただけなのかもしれない。言葉というのはそこに存在しているだけで、そこに意味を与えているのは私たちであって。

人に迷惑を掛けない範囲であれば、自分の好きなように解釈していいと思う。

その相手も、「この言葉、美容師さんからおしえてもらったんだよね(笑)」と言っていた。

そうやって言葉は繋がっていくんだなって思った。

自分の言葉は誰かの言葉で出来ている、そう上記した。

それはつまり、自分の言葉が誰かの言葉に影響を与えているということも忘れてはいけない。

家族、友達、仕事で関わる相手、noteを読んでくれる皆さん。

私が出会ってきた人たちの言葉を受け取って自分の言葉にしているように、自分の言葉も誰かの人生にきっと少なからず入り込んでいる。

だからもっと言葉に気を遣わないといけないなと思った。
気を遣うって別に顔色を伺うことじゃない。上辺だけの言葉じゃない。

ちゃんと自分が大切にしている言葉を、好きな人たちに伝えていきたい。自分が知って成長した言葉を、救われた言葉を、同じように大切な人たちにも使っていきたい。

それを相手が大切にするかどうか相手の自由。

知らない言葉は使えない。知ってよかったものは伝えていきたい。

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塩浦良太
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