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その人に伝わる言葉を探す
一昨日、Twitterでこんな投稿をした。
「その人その人で伝わる言葉は変わってくる」
— 塩浦良太|言葉を紡ぐ支援員 (@ryota_s006) February 13, 2023
1年目の時の上司からの言葉がずっと指針になってます。
「どうして伝わらないのか」ではなく「どうすれば伝わるのか」。目の前の相手の育った環境や背景、日頃の様子、言葉の反応からその人に届けるための言葉を選ぶ。そんなことを日々意識しています。
「その人その人で伝わる言葉は変わってくる」
私の教訓として持っている言葉の一つ。
社会人1年目。
自分は福祉の資格とか知識とかもなくこの世界に飛び込んできた。ずっとそこが不安で、だけど不安なんか言っている時間はなく日々支援を行っていく。
その中でたまにある場面に出くわす。
「なんて声をかけるのが正解なのかな」
間違った声掛けをしてしまうと傷つけてしまうのではないか、そんな思いを胸に正解ばかりを探して言葉に詰まることもあった。
実際、何気なく選んだ言葉で傷つけてしまったこともあった。
傷ついたことを知って後悔した。
そんな時、定期的に行われる上司との面談で言われた言葉が冒頭のもの。
すごくハッとさせられた記憶がある。
これは就労支援に限った話ではなく、「人と人」のコミュニケーションであればどこでもぶつかる壁といえるかもしれない。
「この時なんて言うのが正解か」
と。
ついついその場での正解を求めたくなってしまう。
でも私たちは一度まずこの前提から変えていかないといけないのかもしれない。
「『この時』なんて言うのが正解か」
ではなく、
「この時、『この人には』なんて言うのが正解か」、
いやもっと言うと、
「この時、この人にはなんて言えば『伝わるか』」
が一番しっくりくる。
確かに場面である程度選ぶ言葉は決まってくる。
だけど「これを言っておけば100%問題なし」なんてものはない。
人の数だけ価値観があるから。
だから場面だけで判断せず、場面と人で言葉を選ぶ。
そもそも発する側が正解を考えてはいけない。
もちろん正解を目指して言葉を選ぶのだが、正解かどうかを決めるのは最後は受け取る側。
発する側にできるのは、自分が伝えたい思いを齟齬なく相手に伝えること。
これに尽きる。
じゃあどうすれば人によって選ぶ言葉を変えられるか、というわけだ。
それはもう、言ってしまえば「相手を知る」しかないのだ。
相手の日常の様子はさることながら、その人が育ってきた環境、経験してきた過去、普段の会話、日ごろからの言葉への反応等々。
そんな目に見えるところから、目に見えないところまで相手を知っていってその中で自分が選ぶ言葉を決めていく。そんなことを日々意識している。
どうして伝わらないのか、ではなくどうすれば伝わるのか。
それを考えたほうが、伝わったときにすごくうれしいし、自信にもなる。
相手を知ろう、という姿勢は絶やさず持ち続けたいものだ。
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