持続可能営業のテクニック① ~自社と自分を同一化しない~
今日は”持続可能営業”のテクニック、第1回です。
たぶんすべての営業のツラさについて説明ができるはずなのでぜひ読んでみてください。
さて、マインドセットの解説が終わり、テクニックについてとなりますが、持続可能営業シリーズを書くのが久しぶりになってしまいました。
今回は「自社と自分を同一化しない」ということについて書きます。これはマインドセットともいえるのですが、非常に大切なテクニックです。
”持続可能営業”とは何かはコチラ↓
〇〇(会社名)さんって何ですか?
これ、僕がおかしいんだと思うんですけどね、商談とかで「〇〇社(会社名)さんは、そのあたりはどう考えておられるんですか?」って言う質問がずっと意味わからなかったんですよね。
いや、僕は〇〇社ではねぇーし。まあでも教えてあげるか・・・と思いながら「僕が以前参加した会議なんかでは、〇〇社としては・・・って言ってましたよ」とか「〇〇社の考えとなると偉い人に聞かないと分からないのでメールでもらっていいですか?」とか言ったら、ものすごい空気になるんですよww
どうやら、一般的に
〇〇社の営業=〇〇社さん
というルールのようです。なんで・・・?
これ、本当にわけわからないし、僕は一度も誰かを〇〇社だと思ったことがなかったし・・いや、マジで全然なじめなくて・・・
結果的に、社会の一員として生きていけないリスクを背負いながら僕が実験することになってしまったので、その結果をお伝えします。
本当にいろいろ実験したんです。クレームで「〇〇社さんはそういう考えなんですね!?」と言われ、「僕は〇〇社ではないから分からないですけど、そうなのかもしれませんねぇ・・・」と言ったときの地獄・・・読んでいるあなたにも味わってほしい!w
そんな、身体を張った貴重な情報です。
【実験結果】
あんまり、露骨に〇〇社ではなくて〇〇社に雇われているだけだから・・・っていうことを表に出すと、営業(大人?)としては生きていけない。
が、個人と所属している会社を切り分けて考えて、話すときにもそれを伝えるようにしていくと、「お客様+僕vs所属している会社」という図式にできて苦労が減る。
全ての営業のツラさの原因ではないか
この壮大な人体実験の結果、僕は一つの仮説にたどり着きました。
営業がツラいのは、所属している会社と同一化させられるからではないのか?
という仮説です。
今まで、一緒に仕事してきた人を見ていても、所属している会社が一律で値上げするという決定をしたからお願いしただけなのに「〇〇社さんはそういうお考えなのですね!では取引を見直します!!」とか言われてオロオロし、もっと違った形のサポートが欲しい求職中の方に「〇〇社さんは、これでいいと思ってるんですね!?もういいです!!」とか言われてオロオロしてました。
人材派遣に限らず、こういった表現はありそうですよね。(っていうか携帯ショップでこの前見かけたオジサンが、「〇〇〇バンクはそういう考えなんだな!?」ってキレてましたw)
こんなのオロオロする必要ないと思うんですけど、どうですか?「取引を見直します!」って言われたら、そのまま上司に報告すればいいじゃないですか。だって僕が値上げしたいって言ったんじゃなくて、会社の決定なんだから。高いから買わないとか、お客様の自由だし、(っていうか脅してこないで他所で買・・・あっ、なんでもないです。)こっちがそれが嫌だったら、料金設定の安い会社に転職すればいいんでしょうけど、そこまでの労力をかけるのもねぇ・・・(大体そういう時は他社も値上げしてるよね)
ということで、そもそもオロオロしなくていいのでストレスがだいぶ違うはずですが、仮にその値上げに自分が反対だったとします。その場合は「そうですよね。僕もそう思います。御社への価格については・・・・・っていう理屈で〇〇社に交渉して値段を据え置きにさせたいと目論んでいるんですが、一緒にやりませんか?」って言えば僕らの位置づけは仲間です。
しかも、お客様が冷静に交渉材料を用意してくれるので、仮にお客様の主張に無理がある場合は諦めてくれることが多いですし、上手に材料がそろえば、会社に戻って上司に調整するのがとっても楽になります。
最後に
〇〇社さんと呼ばれても、どうしてもそれに合わせられない僕は、きっと皆さんの想像を超える苦労をしていますww
この、労働者と所属している会社を同一化する文化はもうやめませんか??
すごく生産性が低いと思う。だって一緒じゃないんだもん。ドコモにいる間はドコモさんって呼ばれて、KDDIに転職したらKDDIさんなの??マジデスカ・・・?
ちなみに、僕は自分が所属している会社が好きです。所属している会社の意思決定にもしっかり関わっていきたいと思っていますし、その一員として責任を果たしたいと思っています。
でも同時に、営業としては、あくまで1つの窓口でしかないとも思っています。それを上手にお客さんに伝えられるようになったら、すっごく楽になりました。(みなさんも、クレームが発生したら「偉い人に伝えるので社印押して、レターでいただくか、メールでください」って言っちゃいましょう!7割のクレームなくなるから。)
持続可能営業の考えにおいては、「自社と自分を同一化しない」ということがストレス軽減と思考の整理のためにとっても大事なので、テクニックのベースとして覚えておいてください。
次回は本格的なテクニックの話として「ラポールとは常に築くもの」について書きます。
では、また明日!
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