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香港#2 湾仔の食と交通

下手な観光地は避け、地元住民のような飾らない衣食住を営むことこそが偶発性の高い、つまりその旅行で自分にしか起こり得ないイベントを発生させるために重要な姿勢だと考えている。旅先でのプランに迷いが生まれた際にはこの考え方に立ち戻る、というのが私の旅の進め方である。

筆者は香港地元住民の生活に密着したグルメを楽しむべく、TSTのドミトリーを出発し、香港島 中環(セントラル)を経由し、湾仔(ワンチャイ)へ向かった。

九龍半島での営みを記録した、ひとつ前の記事は下記。


湾仔の交通「湾仔カーブ」

香港島の大都会、中環(セントラル)と銅鑼湾(コーズウェイベイ)の2つのエリアに挟まれる位置に、湾仔と呼ばれる地域がある。湾仔はオフィスや銀行、高級ブランド店等が立ち並ぶエリア、というよりも、どちらかというと学校や公共施設が並ぶ生活居住区といった位置づけである。

中環(セントラル)から湾仔(ワンチャイ)への交通手段は3通りある。MTR、路線バス、路面電車だ。定時性および速達性の観点では明らかにMTRに軍配が上がる。一方で、路線バス・路面電車ではほぼ全ての車両にダブルデッカーが採用されており、2諧に着席することで景色を楽しめる点は観光客にとっておおきなメリットだ。(地元住民と観光客の住みわけがなされている成功例ともいえる。京都にも見習ってほしい。)筆者は観光で訪れているため、迷いなく路面電車を選択し、湾仔に向かった。

湾仔停留所の先に、路面電車が大きくカーブするポイントを発見した。100mm前後の画角で撮影することで、美しい構図で路面電車を撮影することができる。ここを勝手に湾仔カーブと名付け、撮影を楽しんだ。

湾仔カーブ#1(筆者命名)
湾仔カーブ#2

湾仔の食#1 「再興燒臘飯店」

湾仔には地元住民に親しまれているローストグース(燒臘)の人気店が集中している。ローストグースとは、味付けしたガチョウ肉を皮はパリパリ、肉は柔らかくジューシーになるように高温で過熱した広東料理の一種である。筆者は地元人気店「再興燒臘飯店」に向かった。

ところで、いずれ別記事として紹介したいが、中華料理は食材や味付けの観点から、北京料理、四川料理、上海料理、広東料理に分類される。(中国四大料理)北京料理や四川料理は塩、花椒などの香辛料を多量に使用した濃い味付けの料理が特徴的である一方、上海料理や広東料理は海鮮や米粉などを利用し、素材の味を生かした料理が多い。

日本では「中華料理」というと火鍋や回鍋肉(四川)、北京ダック(北京)などが有名だ。一方で、関西人である自分にとっては薄味で素材の味を生かし、出汁のきいた上海・広東系の料理が関西の地元・関西の味に近く、大好物である。

再興燒臘飯店の店先
(ローカルな雰囲気で筆者好み)

入店し、ローストグース飯(42HKD)とミルクティー(10HKD)を注文。ミルクティーは激甘だったが、ローストグースは噂通り外パリパリ中フワフワで美味だった。

ローストグースと激甘ミルクティー

湾仔の食#2 地元市場を散策

湾仔の大通り沿いの路地に入り、市場・商店を散策。青果店では空芯菜が売られており、地元での生活の様子を感じることができた。

湾仔の路地裏
青果店で売られる空心菜
青果店#2

湾仔の散策は以上。この筆者は夜の九龍に戻り、香港最後の夜を楽しんだ後、TSTのドミトリーで眠りについた。

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