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ある休日の夜、上野にて。
僕は、映画を観るのが好きで、それも特に最近はレイトショーに限ると思っている。
というのも、大抵、映画に行くのは、予定の詰まった日々から解き放たれた休日で、それもこれといった予定がない日なのだ。
生来、出不精の血がどこかに流れているらしく、そんな日に限ってどこに出かけるでもなく、一応は仕事のフォルダを開いてみるものの全く手につかない。
そうして、PCの傍に置いたiPadで、どうもつ
厳島にて。 鹿がいる。
久しぶりに「音」を聞いた気がする。
シャラシャラシャラ
波が走り、砂と擦れ合う音。
ザクッザクッ
鹿が波打ち際を砂を踏みしめ歩む音。
観光客などほぼいない夜の厳島神社。
皆が自然と波打ち際の石垣に腰掛けた。
静かに並ぶ灯篭の列に視線を導かれ、目をやった先には大鳥居。
荘厳さに皆しばし黙り込む。
音が聞こえる。
久しぶりの瀬戸内の声。
日本海のように荒れ狂い自然の威厳を示すでもなく、太平洋
沼田にて。 上州列車人間模様。
「まもなく倉賀野駅~倉賀野駅。」
無為にスマホを触っていた手がとまった。
別に大した理由もないのだが、「倉賀野」という言葉に少し聞き覚えがあったのだ。
岡村にLINEを入れる。
あいつも、相当な戦国オタクだ。
「倉賀野って確か上州戦国史において名前でてくるよな。」
さすが岡村、既読が早い。すぐに返信があった。
「山内上杉重臣じゃないかな?
山内の本拠地は平井だし。」
確かにそうだ。
そし