シェア
ryme@妄ツイ
2024年10月10日 10:38
的野美青は、ずっと自分に自信が持てないまま、毎日を過ごしていた。高校の教室にいると、周りの笑顔や声がどんどん遠くに感じられ、自分だけがその輪の外にいる気がしてしまう。そんなある日、彼女の視線はふと廊下の向こうにいる一人の先輩に引き寄せられた。先輩の名前は小林由依。クラスや部活でも頼られる存在で、笑顔が誰よりも輝いていた。美青は、いつもその背中を遠くから見つめていた。「私もあんなふうになれた
2024年10月10日 17:53
この物語は「君がいる風景」の続編です。よければ先にそちらからご覧下さい。-------------------------あの冬の日、〇〇の告白を受けた小林由依の心は揺れたが、次第にその心は彼への思いで満たされ、二人は自然と恋人同士になった。二人の交際は穏やかで、互いに無理をすることなく、日常の中にゆっくりと愛を育んでいった。大学を卒業した二人は、それぞれが新しい道を歩み始めた。〇〇は
2024年10月18日 15:56
的野美青は、窓際の席でぼんやりと教科書を見つめていた。教科書の内容は全く頭に入ってこない。彼女の頭の中は、ただひとつのこと――いや、ただひとりの人物でいっぱいだった。小林由依。美青の憧れであり、校内でもファッションモデルとしても人気を誇る彼女だ。由依の姿はいつも完璧で、誰もが目を引かれる存在。美青は彼女のすべてに夢中になっていた。歩く姿、笑顔、そしてそのファッションセンス――どれもが美青に
2024年10月26日 11:50
秋も深まったある日、○○は久しぶりに幼なじみの的野美青と会う約束をしていた。二人はいつも通り、地元の公園で会うことになっていたが、○○の心はどこか落ち着かない。ここ数年、美青は少しずつ変わりつつあった。子どもの頃の無邪気な笑顔はそのままだったが、彼女は周りから注目を浴びる存在になり、芸能界での活動が忙しくなってきている。そんな彼女と過ごす時間は以前ほど頻繁には取れなくなっていた。○○は公園
2024年11月5日 08:49
夜の街の片隅、ひっそりとしたカフェに的野美青はひとり腰を下ろしていた。お気に入りの静かな空間で、彼女はカップに手をかけ、コーヒーの香りに包まれながら、心を少し休めていた。ふと窓の外に視線を向けると、しとしと降る雨がネオンの灯りに反射し、幻想的な景色を作り出している。そんな静寂の中、カフェの扉が開き、○○が彼女の前に座った。彼は、仕事で知り合った関係者のひとりで、会うのはまだ数回目だったが、なぜ
2024年11月8日 00:02
風が強く吹き抜ける秋の夕暮れ。街路樹がざわめき、その隙間から赤みがかった光が差し込んでいた。的野美青は、幼なじみの○○と並んで歩きながら、ふと空を見上げた。その眼差しには、どこか懐かしさと切なさが混じっているように見える。二人がこうして一緒に歩くのは、学生時代以来のことだった。大人になり、それぞれの道を歩む中で疎遠になっていたが、ふとしたきっかけで再会することになった。長い沈黙が続いた後
2024年11月23日 12:13
秋の風が街に吹き込む大学キャンパス。紅葉した木々が並ぶ通学路を、美青は青いリボンで結んだ髪を揺らしながら歩いていた。その姿は、周りを通る学生たちの視線を自然と集める。だが彼女自身はそれに気づく様子もなく、少し遅れ気味の授業に急いでいるだけだった。「今日もまた寝坊しちゃった…」低く小さな声でつぶやき、前髪を直す。美青はいつものように自分の控えめな性格を自覚しながらも、大学生活を淡々とこなして
2024年11月28日 09:24
静かな街外れのカフェで、的野美青は一人、カウンター席に腰掛けていた。窓の外では、秋風が落ち葉を揺らし、澄んだ空が広がっている。美青: カフェラテ、お願いします。低く落ち着いた声が、店内の穏やかな空気に溶け込む。彼女は最近、このカフェに通うのが日課になっていた。仕事帰り、疲れた心を癒すために立ち寄る場所。そんな日常が続く中、今日だけは少し違う理由で訪れていた。それは、いつも同じ時間