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ラストスパートは諸悪の根源、時間管理は2:8(「なぜ、あなたの仕事は終わらないのか」を読んで)

仕事が終わらーん、物理的に時間が足りーん!と思ったので、時間管理についての本を読んでみた。

Kindle Unlimitedが3ヶ月間無料なので今加入していて、そこにあった、中島聡さんの「なぜ、あなたの仕事は終わらないのか スピードは最強の武器である」という本だ。




時間管理の極意

筆者の中島さんはプログラマーの方で、Windows 95を作った方とのことだ。プログラマーとして多忙を極めるにも関わらず、納期に全く遅れないという、驚異の時間管理をしていたそうだ。

この方の時間管理の極意の中で参考になったのは、以下の3点。


1、プロトタイプをつくれ

完成品の試作品(プロトタイプ)をまずは作ってしまえ、最初に!とのこと。
つまり仕事を頼まれたら最初に、だいたいの大枠で最後まで作ってしまい、それから細かいところを詰めて行くというやり方だ。

本の中ではこう書いていた。

多少のバグを無視して、とりあえず大枠を作ったものをプロトタイプ(試作品)といいます。(中略)会社の企画を任されたときにプロトタイプを作ると、全体のイメージが固まります。イメージが固まっていると上司もプロジェクトの進行を理解しやすいので、企画が通りやすくなります。また、何より自分自身がプロジェクトを進行するときに、仕事がやりやすくなります。

「なぜ、あなたの仕事は終わらないのか スピードは最強の武器である」 中島聡 p43

最初にとりあえず全体像を把握してなんとなく全部作り上げようということだ。


2、最初の2日は「ロケットスタート」の期間、残りの8日は「流し」の期間

プロトタイプについて、筆者は仕事の納期を2:8に分けて、最初の2の期間に集中してプロトタイプを作れと書いていた。

そしてもし2の期間でプロトタイプ制作が終わらないのであれば、そもそもの納期をその時点(2の時点)で依頼元に伸ばしてもらえ、とのことだった。(その段階だとだいぶ早期なので、依頼元もスケジュールを調整しやすい)

なお、この2:8は、仕事の納期だけでなく、1日のスケジュールにも当てはめる。1日の仕事時間を10に分けて、前半の2の時間に重要な仕事を集中して詰め込み、残りの8の時間は流しでメールチェックや、特別に集中しなくてもできる状態になっている仕事をせよ、とのことだった。


3、集中する時は界王拳を使え

ここで急にドラゴンボールの例が出てくる。主人公悟空が強い力を出すときに界王拳を使うイメージを真似せよとのことだ。

私もいかに仕事に集中するか、ということは常に悩んでいますが、最も手軽な方法は、悟空の界王拳をイメージすることです。界王拳を使って戦闘力を何倍にも上げ、目の前の仕事を倒すのです。
さらに私が注意していることは、「このときに何倍界王拳を使うか」という具体的な数字まで決めるということです。

同書 p113

2:8の2の時間にやる仕事を、何倍界王拳を使ってやるかを決めて、それをイメージしてやれ、とのこと。言語にするとちょっと面白みがあるけど、つまり普段の10倍集中して敵(=仕事)をやっつけるイメージをして取り組め、ということだ。


界王拳(?)、やってみた振り返り

この本の最後にこう書いていた。

あなたが今日から実践すべきと、それは夜寝る前に、明日やることのタスクリストを作ることです。これをやらなければいけないのは「絶対」です。

同書 p196

そうです。あなたは明日の仕事の大半を、明日の午前中までに終わらせるのです。

同書 p197


こう書かれてしまったからには、やってみるしかない。

ということで、実際に夜寝る前に紙のノートにペンで明日のタスクを書き出してみた。

(私は毎日会社のPCのデスクトップに付箋機能でタスクリストを作ってる。なので紙のタスクリストは重複ではあるんだけど、夜に作ることとか、紙に書くことに効果あるかもしれないので、紙のノートでもやってみた)

結果、
初日 タスク17 こなせたのは7
2日目 タスク15 こなせたのは3 だった。

重要で優先順位が高い、2:8理論でいうと2に当たりそうな仕事を朝にまわして取り組むことにし、それは初日、2日目とも概ね朝に完了することができた。

なお、2日目は、タスクは3しかできてないけど、うち1つは相手方の対応があり時間のかかる仕事、1つは重要でその日のうちに必ず終えなければならない仕事だったため、個数としては少ないけど内容的にはまあ普通にできた日、という感じだった。

ただ重要かつ過去からの積み残しの仕事が1つあり、納期的にはもう2:8の9くらいなのだが、これには初日・2日目とも取り組むことができなかった。(やばい)

「こういう積み残しの仕事は辞めようぜ」がこの本の趣旨であり、実際私もこういうのを無くしたくてこの本を読んだわけなので、この積み残しを次の仕事の日にはなんとかする&もう二度とこの状態にしないようにするしかない。


また午前中は、界王拳イメージでの集中もやってみた。(よくわからなかったけど)
実際意識すると、チームメンバーからの相談事、メールのレスポンスなどがあり、ずっと一つのことのみに集中はできていないなと思った。
ただこれは自分の時間配分や周りの環境との調整なので、私が午前中の時間の使い方を変えるとか、メールは朝は一切返さないとか、急ぎでないチーム内の質問対応は午後にしてもらうとか、そういう心がけと周りからの理解があれば少しは改善しそうだ。


ラストスパートは諸悪の根源

この本の一番の主張は以下に集約される。

ラストスパートこそ諸悪の根源です。このことを絶対に忘れないでください。

同書 p126


私も、ラストスパートに追い詰められて心の余裕をなくすことはもうほんとにもう嫌なので、2:8の時間管理が自分の習慣として身に付くのか、しばらくやってみることにする。

(なお、物理的な紙のノートがあると、続かなくなった時に目に見えて分かるから、自分の怠惰測定機能としても物理的な紙のノートは良いのかも)



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