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女子大生のキシナウ旅行記



日本の皆さん、Buna ziua! ルーマニアの端っこに留学中のしゃんです。今回は、先週末に行った弾丸モルドバ旅行の記録です。

いざ、キシナウへ

ヤシ⇄キシナウ間を走行するマイクロバス。後から気づいたがこの車両は内装、外装ともに、同じ路線をつなぐ車両と比べるとかなり綺麗な方。

金曜日の夜に同室のルームメイト(日本人)とモルドバ旅行を決め、次の日の朝7時45分発のバスに乗り込みました。バスというと日本の路線バスのような大型のバスを想像される方が多いと思いますが、私たちが乗り込んだのはマイクロバス。それも、ベンツのマイクロバスでした。乗った事のある方なら想像できるかもしれませんが、マイクロバスは、とんでもなく揺れます。私たちは、シートベルトのない最後列に座っていた事もあり、某○急ハイランドのアトラクションを彷彿させる絶叫体験をしました(笑)ルーマニア第三の都市であり、私たちが住むヤシ市の中心部からバスに揺られること約30分、牛や馬、羊が放牧されているのどかな田園風景を眺めているとあっという間にルーマニアとモルドバの国境に到着です。ちなみにルーマニアとモルドバの国境は、プルート川という、ウクライナから流れ出て最終的にドナウ川と合流する川で隔たれています。

モルドバの首都、キシナウに到着!



モルドバ入国後すぐにトイレ休憩で立ち寄ったガソスタではしゃぐ筆者。あたり一面見渡す限り広がる草原。なーんにもない!!

あっという間に出入国検査が終わり、モルドバに入国してから約3時間。しばらく田園風景を眺めてから眠りに落ち、ふと目を覚ますとそこにもう畑はなく、ビルが立ち並ぶ都市の一角。そこからあっという間にバスはキシナウ中心部に到着したのでした。実は私たちの住むヤシからは、ルーマニアの首都ブカレストよりもキシナウの方が近いです。ヤシからブカレストまでルーマニアの国営鉄道で7時間かかるのに対し、キシナウまでは約3時間半で行けます。(国境を越える事のできる道路が限られており遠回りをしなければならない点と出入国検査に30分ほど時間がかかるためこの程度の時間がかかりますが、距離的には150km弱です)

キシナウの第一印象


キリル文字とアルファベットが同居してる!

ルーマニアからキシナウに降り立った我々が最初に発した言葉、それは「ここほぼルーマニアやん!」でした😂なんでかって、言語も、雰囲気も、交通標識もヤシと全く同じだったからです。それはそう、モルドバという国はかつてルーマニアの一部であり、現在もルーマニアと言語、文化の多くを共有しているからです。しかし、モルドバにはルーマニアと決定的に違う点が一点あります。それは人々が話す言語です。モルドバではルーマニア語(数年前までは、モルドバにおいて話されるルーマニア語はモルドバ語と呼ばれていましたが、政府の方針が変わり再びルーマニア語と呼ばれる事になりました)が公用語と定められていますが、かつて旧ソ連の一部だった歴史的背景から、一般的にロシア語も広く通用します。そのため街中を歩いていると、かなりの頻度でキリル文字の看板を目にします。街中にアルファベットとキリル文字が共存している地域ってなかなか珍しいんじゃないでしょうか。キリル文字を目にし、ようやく私たちは、ルーマニアではない他国にいると実感したのでした。

モルドバのマック


モルドバの物価を考えると正直そこまでコスパは良くない
ルーマニア語、ロシア語、英語から表示言語を選べるタッチスクリーン
カマンベールの唐揚げ的なやつ。美味しかった

モルドバに到着したのは午前11時。朝食を摂っていなかった私たちは、まず腹ごしらえをしてから観光に繰り出すことに決めました。せっかくモルドバに来たからモルドバ料理を食べたい!という話になりましたが、事前に全くリサーチを行っていなかった事もあり、Googleマップと睨めっこしてもなかなかピンと来る店がありませんでした。しばらく悩みましたが、最終的には近くのマックでテイクアウトし、道路の向こうの公園で食べることになりました。しばしばヨーロッパ最貧国の一つと言われるモルドバは、物価の安さで有名です。入店するなりビックマックの値段を当ててみよう!という話になり、私が65モルドバレイ(=約560円)(1モルドバレイ=約8.6円)、友人が63レイと予想しました。そしたらなんと、友人の63レイが当たったんです。これにはとても驚き、二人で大爆笑しました(笑)近くの公園に到着し、いざ実食。味はというと…可もなく不可も無く、といった印象です。正直日本のマックの方がレベルが高いと思います。私はマックロイヤルという日本にないバーガーをオーダーしたのですが、大きさがかなり小ぶりな上、ソースも少ししか入っていませんでした。正直日本のマックでワンコインで買える格安バーガー(チキチー、スパチキなど)の方が全然コスパ良いです。バーガー1つとペットボトルの水、カマンベールチーズが入ったチーズナゲットのようなものをオーダーし、150レイ(約1300円)ほど払った気がします。

キシナウのバス


よく見ると電線と車体が繋がってるけどレールに沿って走っているわけではない。トラム的バス?

昼食を済ませた私たちは、次の目的地までバスで移動することに。キシナウ市内では、バスが市民の足となっているようです。というのも、この街ではタクシーやトラム、地下鉄等の他の移動手段が存在しないようなのです。普段ルーマニアでタクシー配車サービスを利用する事の多い私たちは、Uberでタクシーを探してみましたが、全くドライバーを見つけることができませんでした。道路を眺めて街を歩いても、バスはすごい頻度で見かけるものの、タクシーらしき車を見かける事が全くないのです。真相は不明ですが、私たちは選択の余地なくバスを利用することになりました。普段生活しているヤシ市においてはバスの停車駅にチケット券売機が設置されており、車内やスマホアプリでも購入する事ができますが、キシナウのバス停にはチケット券売機がなく、チケットをどのように購入するのかはおろか、チケットの値段すらも分からず、恐る恐る乗車しました。バス以外の公共交通機関がほぼ存在しないからなのか、それとも休日だったからでしょうか、バス車内は体感乗車率250%。まさに「寿司詰め」状態でした。身動きが取れない中周りの乗客に目をやると、彼らはモルドバレイ札を握りしめていました。しばらくすると私の方にも集金係の人がやってきたため、現金で乗車賃を支払いました。乗車賃は利用距離に関係なく、一回一律6レイ(約50円)。国の首都でこの価格と思うと破格の安さです。私たちの住むルーマニア第三の都市ですら、一回120円なのにです。満員のバスの中では停車するたびに集金係が車内を行き来するばかりか、魚が大量に入ったバケツを抱える女性や物乞いのお年寄りも乗車していて、かなりカオスな雰囲気でした。物乞いのお爺さんはルーマニア語で、【10レイ(約90円)でいいですから、美しいそこのあなた、神のご加護を】のような事を連呼していました。集金係が取り締まらないのかと疑問に思いましたが、それは彼らの仕事の範疇ではないようです。

今回はここら辺で筆を置きます。
それでは今日も、O zi frumoasă(Have a nice day)!

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