見出し画像

「競争の番人(第2話)」悪いことをする奴は他人を全て利用して逃げ切ろうとする

最初の事案、今回で終わるのかと思ったが、3週目まで突っ込むようだ。まあ、原作がそれなりに濃厚で、この事案をドラマするにあたって、この事件での公正取引委員会と、一般業者のやりとりを明確にしていきたい感じが伝わる。お互いのバカしあいな訳で、普通の刑事ドラマとは、一味も二味も違った雰囲気が面白い。だいたい、加害者が、それほど悪いことをやってないと思い込んでるようなところが、かなり面倒臭いところである。

話は前回の続き、本当の加害者である山本耕史が、ホテルの下請け業者こそ加害者だと訴える。公取もそう出られると、その方向から調査するしかない。この辺りは、警察の動きとは違い、あくまでも受動的にしか動けない部分がある。それにより、ホテルとのサークルに入れなかった業者にも客足が戻るということもあったり、小さな村では、いわゆる裏のカルテル的なものにすごい影響力があるということもわかる。

そして、本丸をなんとかしようと、PCを川に放り込んで守ったホテルのボーイ(濱津隆之)のところから、切り崩しに入る坂口と杏。しかし、濱津さん、「カメラを止めるな」以来、色々使われて顔売れてきましたよね。本当に、ヒット作に恵まれるとは、奇跡的なものだと彼を見てると感じます。そして、こういう、少し怯えたような小市民役はピッタリ。一度は、公取に協力するも、最後には山本耕史にまた脅かされて、坂口と杏を部屋に閉じ込めて終わり。やはり、日和見な感じが彼の役だった。

しかし、山本耕史の悪役、かなり決まっている。この間も書いたが、「シン・ウルトラマン」を見た後では、もはや、ほぼ無敵に見えてくる。来週は、彼をどんな手で追い込むか?というところが見ものなわけですね。これからも、こういう悪い役、結構きそうですね。

ということで、2話が終わり、公取の仕事がわかってきた。そして、あくまでも、彼らは公務員なわけで、上司の判無くしては動けないというとろをしっかりと見せているのが一つのミソ。刑事ドラマなら、逮捕状をとるようなところはすっ飛ばしてますものね。そこの役目の寺島しのぶが、なかなかいい感じで芝居をしている。あくまでも、公取はその名の通り公正だいうところをドラマ的に見せていかなくてはならないから、こういう心棒の役は大事ですな。

そして、坂口と杏のバディの感じはというと、まだ、坂口に杏が振り回されている感じ。そういう意味では、杏が、成長して、「公取の仕事はなんぞや」というところを理解してこないと、明確なお互いのバディ感みたいなものは出てこないだろう。芝居的にも、坂口の方が余裕があるように見えるのが微笑ましいが、杏の芝居がどう変わっていくかが今後の見どころである。



いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集