「競争の番人」公正取引委員会という舞台がなかなか面白い!
初回のラスト、今回の主犯の山本耕史が、国と繋がってることがわかって、次回へ。まあ、リアルな世の中は、首相の不慮の死から、与党と宗教団体との関係の不自然さみたいなものに流れている中、なかなかタイムリーなドラマかもしれない。
そして、舞台が、警察でも司法でもなく、公正取引委員会というところが面白い。しかし、初っ端、刑事であった杏がこの公取に飛ばされるというところから始まるが、こういう人事ってあるのか?と思ってしまった。まあ、国の中をぐるぐるしてる人はいるのでしょうな。で、この杏が犯人を逃した場面。ベビーカーが坂を転がり階段を落ちていく。どうみても「戦艦ポチョムキン」のアレですが、こういうの描けるスタッフは好きです。
そう、全クールの月9のバディものに、散々に苦情を言い続けたものとしては、今回のバディものには、なかなか手応えがあったというところ。しかし、その主人公、二人の名前が「小勝負」と「白熊」とは、覚えやすいと言おうか、名前でキャラを作っていく、原作なのでしょうな。面白い。そして、白熊呼ばわりされてる杏。確かに少しふくよかに見えるのは、ショートカットのせいだろうか?まあ、そんなことはいいか?
とにかくも、舞台が公正取引委員会というところがおもしろい。今の世の中、お金が大企業の中だけをグルグルしている感じは、昔以上に談合とかカルテルみたいなことは多いのだろう。そして、公の手でそれが隠されてることが多いはず。そこに、確かに宗教法人も関わっているというのは確かだと思う。それをうまく丸め込んでるのが政権与党で、おこぼれもいっぱいもらってると考えるのが普通のこと。だからこそ、不慮の死を遂げた人を徹底的に英雄にするマスコミ。彼らもその利権をもらう一部でもあるということだ。そのマスコミの一端を担っているテレビ局のドラマがどこまで立ち入れるか?というところはある。
そんな日本のわかりやすい悪党を演じるのが、山本耕史。はっきり言って、今、彼をみると、いつ、メフィラス星人であることがバレるのか?と思ってしまいますよね。ある意味、そんな感じの悪党役がこれからどんどん舞い込んできそう。そう、坂口健太郎がウルトラマンに変身してもなんら不思議でないドラマに仕上がっていた。
冗談は、ともかく、坂口と杏のコンビネーションもなかなかうまく、頼りない大倉孝二や、よく前に出る小池栄子など、周囲のキャラもちゃんと揃えて、なかなか面白いドラマにはなりそうだ。うまくいけば、映画化も狙ってるタイプの話ですね。あと、寺島しのぶが一番上にいる安心感みたいなものが良い。こういう女性の上司がうまく育てば、日本は絶対にうまくいきそうな気がする。
とにかく、初回は、チェイスシーンも多く、なかなか面白かった。この勢いを最後まで続けてほしいですね。