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「競争の番人(第5話)」技術とコストとビジネスの先見性と…。

下請けいじめの話については、とりあえず今回で終了ということなのだろう。とはいえ、アレス電気に関わる問題で、もっと大きな闇が浮かび上がってくるということらしい。実際、警察内や政府で握りつぶされている悪事とはどのくらいあるものなのだろう。昨今の黒塗り書類の開示を平気でやる輩を見ていると、外には出してはいけないこと、歴史上、残してはいけないことがこの国にはごまんとあるようだ。だからこそ、公の機関においても優劣が付けられ、上の鶴の一声で、黒いカラスが白いカラスになる。そんな話の一端がこのドラマである。そういう意味では、フジテレビとしては、結構な素材で頑張っているといえる。

前回と今回の電気会社の下請けいじめの話。確かに、大メーカーは、使えない下請けには仕事を与えることはない。技術者をやっていて、ある一定のものを下請けが作るというのは、本当に大変なことなのだ。最後には、大手の品質管理の中で精査されることだし、それが、ここにあるような量産品だと、また多くの知恵を出して、部品の安定化を図らなくてはならない。この分野は「下町ロケット」に出てくるような一品ものとは違った意味での難しい技術世界なのだ。

だが、前回も書いたと思うが、そんな日本が得意だった部分がコモディティ化してしまい。韓国、中国、東南アジアの工場で似たようなことが可能になった。ここに出てくるノートパソコンなど、その最たるものであり、安い高速なPCをつくために、こんなに国内の下請けに頼っているところは少ないだろう。そういう意味では、この話、かなり古臭い。そう、こういう現場でエンジニアをしていた人が小説家になるなどということは、ほぼないから、こういう話は書くのが難しいですよね。だいたい、私など、映画や小説好きでその世界にいたのですが、趣味が合うような人ほぼいなかったですものね。

話がそれた。今回は、そこに加藤清史郎が、検事になりたくて、公取の情報を検事に流したという事件が絡んでいた。検事たちが資料を持ち出しても何も見つからなかったのに、公取が横領のとば口を掴んでしまうというのは、あることかもしれないが、まあ、ドラマを見ている限り、効率の悪いことをやっている。こういう物読みみたいなこと、機械でできないのですかね?まあ、それだと、人間本来の感みたいなものがもっと劣化してしまうということか…。

今回は、白熊の羽交締めみたいなのがなかったのは残念。でも、もう一つやぼったい感じの杏の芝居はなかなか新鮮ですよね。もはや、自分一人で子供を育てなくてはいけない強さみたいなものを感じますよね。この役で、一つ芝居が広がってるように感じます。

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