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「パンドラの果実〜科学犯罪捜査ファイル〜(第9話)」10年後の未来が全く予想できない事と、テロの脅威が隣にあることと…

ラスト、家族と友人が仲良く誕生日を祝うシーンで終わる。そう、このドラマは、こういう笑顔のある日常がいつまでも続きますようにと願うために作られていると信じたい。

シンギュラリティというAIの進化の話から始まったドラマは、最後はウィルスのを人が悪意で故意に進化させることにより、テロを起こすという話で帰結した。これを見て、現状のパンデミックが、故意に起こされたのではないかと思う人もいるだろう。そして、バイオテクノロジーの発達は、新たなテロの火種として世界中で考えられてたりもするということも事実だ。今、訳のわからぬ戦争をやってる国も、化学兵器、細菌兵器を使うという選択肢を考えてるのかもしれない。核兵器が避難されるのなら、見えないものをわからないようにばら撒いで、人を選別する。そんな考えの輩が必ずや世界に何人かはいることは確かだ。誰もが、そんな考えを否定しないくらい、昨今の世界はせちがない。

そう、子供の頃見ていた、漫画やSFにもそういう展開はあったが、そんなことは机上の空論と思っていたわけだ。だが、2022年、今、そういう実験などは、多くの大学や研究所で行われていて、新たな利権をも巻き込んで進化している。そう考えていくと、ここにあるような秘密研究室で世界を滅亡させるようなものが開発されていると聞いて、フィクションだからではすまない訳である。

だからこそ、こういうドラマで、理性を失った人間たちの末路を悲惨に描いて、未来への希望も描かなくてはいけないのだ。ここでは、悪者である加藤雅也は死んだが、それによって、未来への希望ができたわけではない。最後のテロ現場にいた安藤政信もまた、同じように、破滅的なことを否定してはいない感じだからだ。

そう、最後の子供の無邪気な姿が、世の中の希望なのだが、我々、大人がその希望を導いてあげられるだろうか?という話だ。最近も、個人情報を積んだUSBが無くなった話があったが、データというものの扱いから、もう一度考える必要があるのだ。

このドラマの最初の方にあった、頭脳情報データ化という話が実現したら、死んだ人の脳データが、極端な額で取引されたりもするのだろう。もはや、人間は、どこまで進んでいいのか?というゴールを見失っている。だが、ビジネス上、つまり、この社会生活を維持するために、資本主義は技術の進化を抑えることはないだろう。

とにかく、このドラマ、出来はともかく、実にいろんな語りたい話題を提供してくれた。最後のウィルス拡散テロについていえば、今日、どこで起こるか解らない。もし、国会や議員会館中でそういうテロが起これば、日本の政治は一気に違うステージに上がったりもするだろう。そこまで考えて、今の政治家が政治をやっていないから、閉塞状態が続くわけではあるが…。

ドラマの話に戻れば、主役のディーン・フジオカに関していえば、もう少し格好いいアクションを見せて欲しかったが、岸井よしのとのバディのバランス感はなかなか良かった。悪人側をもっとカルトにしても良かったかな?とは思うし、もっと、宗教ビジネスを絡ませると面白いかな?とも思った。

もう、Huluでのシーズン2は配信されているらしいが、そこまで見て差し上げる興味は私にはない。このコンテンツが多すぎて見るべきものさえ、よく解らない状況下で、そこにつなげるには、最初のTVシリーズをこれでもかというくらい面白くさせる必要があると思う。そういう作り手の思いの強さが見えてこないのでは、エンタメ業界の未来も見えない気がする。

10年後、私はどうしているだろう?と考え!まあ、それなりの栄光を掴んでると考えながら生きる、今日この頃である。


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