ミサイル問題の裏側
北朝鮮のミサイルが、今年はかなりの頻度で、打ち上げられている。
いつもニュースになるのは落下場所であり、ミサイルの性能がどうとか、飛距離が伸びたとかいう専門家の見解も報道される。
また、漁業者の安全のためにも、EEZ外かどうかも報道される。本土を越えるようだと、Jアラートも鳴る。
私たちは、そういった情報に触れて、もし落ちてきたらどうしようという不安と、落ちなくて良かったという安心が交錯する。
しかし、報道されないものもある。あるいは、実際に調査がなされていないのかもしれない。
それは、ミサイルが落ちた周辺の海水温や、水質の調査である。
私たちは報道されていることがすべてだと思い込むが、もし、日常生活で口にしている魚が、ミサイルが落ちた日に周辺を泳いでいた魚だという情報に触れたら、どう感じるだろうか。
落ちたミサイルが汚染されているわけがない、落ちたことで魚が悪影響を受けることはないと言い切れるだろうか。
日本海の海の幸は、毎年、寒い季節になると、蟹料理に代表されるように、観光客の間で話題になる。
私はもともと蟹がそんなに好きでもないし、刺身や寿司も食べる機会は少ないほうである。
たしかに魚は、鮮度の良い状態で出荷されるし、魚の安全性も漁業者が保証してくれると信じたい。
しかし、死んでいないから大丈夫だ、弱っていないから大丈夫だという見た目だけの判断は、危険である。
サンプル調査が国や自治体によって行われているなら、それはきちんと公表される必要がある。
もしサンプル調査を実施していないならば、私たちは、魚介類の消費には慎重になったほうがよいだろう。
冷静に考えれば、海洋汚染の問題を気にしなければならないのは、日本と韓国だけなのである。