ピンピンコロリとネンネンコロリ【最終章②】
このシリーズでは、死に際、やり残し、身辺整理、遺書、死に場所、最後の晩餐について、それぞれの章で述べてきた。
最後の晩餐について述べたときは、生前葬やタイムカプセル郵便についても触れたが、これが意外と反響が大きかった。(第6章②を参照)
やはり、自分の身体がどこまで持つかというのは、この先、誰にも予測できない。
だからこそ、こうして文章をしっかりと書ける今のうちに、万が一の場合にお願いしたいことを書き綴っておくほうが安心なのである。
気心が知れた人に、その書状(遺書ではなく覚書として)を託しておくのも一つの手であろう。
そして、今、お金に余裕があるのなら、自分の意志で行動できるうちに、やりたいことをやっておくことも必要である。(第2章)
とりあえずは、2030年までは寝たきりにもならず、ボケたりすることもないように、身辺整理を進めていき、常に万が一に備えて、ケースごとの対応について手帳にでも書き溜めておく。(第3章・第4章)
最近は、豪雨災害や地震などで思わぬところで命を落とすケースが目立つ。
自分の居住地が危険だと感じる場合は、転居も視野に入れて、住みやすい自治体などリサーチしておくのも良いだろう。(第5章)
最期は、悔いのない人生だったと思えるように、食べ物がのどを通るうちに食べたいものを食べ(第6章①)、死に際に駆けつけてくれる人(あるいは、自分の死を知ってほしい人)に遺す言葉を口頭なり手紙なりで伝える準備をしておく。(第1章)
それがうまくいかない場合に備えて、生前葬やタイムカプセル郵便の選択肢も検討しておくと良いのかもしれない。
8月、9月の2ヶ月にわたって、土日限定の本シリーズを読んでいただき、ありがとうございました。
皆様がそれぞれ安らかに死を迎えられることをお祈りしています。【完】