一燈照隅〜身のうちに燻り続けていた燈〜【三】
自分の人生を深掘りして、見えてきたもの
世の中の
「絵を描くことが好き」
「ものづくりが好き」
「物語が好き」
という一種の才能の種を持て余している人たちに、
「クリエイター」として生きていく術を伝えている
クリエイターズアカデミーは、
「環境さえ良ければ」と
血眼になっていた私にとって、
拍子抜けするほど、
当時の私の理想を体現していました。
講師の方も、受講生の方さえも、
「与えること」に意欲的で
クリエイターとしてやっていく「基礎」をつくる点において
とても「手厚い」「教える側のモチベーションが高い」
と言う印象を受けました。
私自身も、それまでの鬱屈を昇華させるつもりで
このコミュニティを盛り上げる一員になりたいと
動画編集やSNSなど、それまで全く関わってこなかった分野に
取り組んでいきました。
ただ、次第に大きな壁のようなものを感じるようになりました。
「今度は信じてみよう」と決めたはずの
アカデミーの方達から手を差し伸べられたとき、
自分自身にも思いがけない「怒り」が湧いてきたんです。
私は愕然としました。
私が今まで助けを乞えなかったのは、
助けを乞うたところで事態を悪化させる人間しか、
周りにいなかったから。
そう思っていたのに、環境が変わっても、声が出せなかった。
「あの環境でさえなければ、私はまだやれた」
なのに、今、なぜ身動きができていない。
私なりに推測すると、
自分の人生を物語にするための“人生の深掘り”で、
今まで納得して進んできたつもりのものに対して
押さえ込んできた反発心が溢れてきたんだと思っています。
「お絵かきムービー」のメインコンテンツは、
実在の人間が主人公の、人生の物語です。
私も、自分の人生を素材に、物語を作る研究をしていました。
それまで生きてきた人生に、自負もあったんです。
「努力によって、ここまで来た」
っていう。
すでに十年ほど、日記の一覧化作業によって
自分の思考回路の観察をしていたので
一本筋の通った
「人生の物語」のシナリオを生み出すこともできました。
でも、いざそのシナリオで自分を表現しようとした時
「怒り」や「恐れ」みたいな感情で、
身が竦んだんです。
「また、搾取されるんじゃないか」
「また、寄生虫が寄って来るんじゃないか」
って。
あんまり身動きがとれなくて、
にっちもさっちも行かないんで
かれこれ2年ほどyoutubeをフォローしていた
とあるカウンセラーの方に
思い切ってカウンセリングの申し込みをしてみました。
そのカウンセラーさんは
ご自身の傷と向き合い続けて来られた方でした。
私自身も認められていなかった、
私の「気持ちと努力の葛藤」にフォーカスして
「どれだけ過酷なんや」と言語化してくださったおかげで
私の中の、頑なだった小さな子供が、
少し聞く耳を持った感覚がしました。
→如実知自心〜ありのままの自分の心を知る〜
知る・学ぶ・会いにいく・対話する・実際を観る・体感する すべての経験を買うためのお金がほしい。 私のフィルターを通した世界を表現することで還元します。