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大島紬は黒に溺れてコムデギャルソンみたいに

お天気予報のとおり、東京は雪が降ってきました。
ふわふわの淡雪が舞っています。
12時ごろから降り出していたのが、ふんわり積もり出して、
淡雪はゆっくり落ちるので、私のカメラでも捕まえることができました。

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先日、図書館に本を返しにいった時に、また何冊か借りてきましたので
その中に大島紬の本もあって、読み進めながら
ここ数日、大島紬のことを考えていました。

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『大島紬の源流を探る』西之園君子 (南方新書)


いろいろな歴史や、世界最高水準と言われる精緻な技法や
価格価値のことはあるけれど、そう言ったことから一旦離れて、
本当にしたいコーデネイト、
本当に大島の魅力を最大限に引き出すコーデネイトって
どんなんだろう。と。

大島紬の真骨頂はやっぱり黒。大地の黒なのです。

奄美に自生する車輪梅のタンニンと
奄美に奇跡的に残っている150万年前の粒子の細かい粘土層に
豊富に含まれる鉄分が生み出す、烏羽玉色の艶黒。

鉄は宇宙の誕生と同時に始まった核融合の最終の姿で地球のコアは鉄の塊。大島紬の黒は地球の鉄の色なのです。

だからきっと、
奄美の自然でしか生み出せない泥染めの大島紬は、
黒に溺れるブラックコーデが一番だと思う。

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アダンか檳榔の葉が一面の大島。
思い切って帯揚げも帯締めも黒にしてみました。

なんだろう、この感じ。

40年ぐらい前にコムデギャルソンや山本耀司が世に出た時、
喪服のようだと眉をひそめた人もいたけれど
そんな記憶を思い出します。

黒のファーに、黒の長手袋もして、黒のエナメルの草履。
黒の質感違いを重ねて、とことんゴージャスに。
だってオールシルクですし。

今日は雪が降っているので、おうちで雪見しながら、
この黒づくめ大島で1日過ごしましょう。

着てみると、全身黒の洋服を着ている時の
艶っぽい感覚と似ているようで、
大島紬が潜ませている150万年が息づくよう。


今後一切、大島紬は黒づくめで決まりました。


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