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11月19日、誕生花は弟切草【#誕生花短歌】
この字面で某ゲームソフトを思い浮かべる方とは世代が近いと思います。
※プレイしたことはないです。ゲームショップで見ただけです。
詠みます。
道半ば 薬と信じ春を見て
徒と返るは夢か幻
解説。
歌中の『春』は、『この世の春』的な意味合いです。
11月19日の誕生花のひとつであるオトギリソウは、オトギリソウ科オトギリソウ属の多年草です。
表題通り、漢字では「弟切草」と書きます。
これは10世紀の平安時代、花山天皇のころ、この草を原料にした秘伝薬の秘密を弟が隣家の恋人に漏らしたため、鷹匠である兄が激怒して弟を切り殺し、恋人もその後を追ったという伝説によるもの。
もしくは鷹匠である兄が秘密にしていた鷹の傷の妙薬としてこの草を秘密にしていたが、弟が他人に漏らしたため、激怒した兄に切り殺されたという伝説によるもの。
以上の2説があるとのこと。
言い伝えでは、オトギリソウの葉に見られる黒い油点は、斬り殺された弟の返り血とされているそうです。
実際には、花期または果実期の茎葉に、ヒペリシンなどとやや多量のタンニンが含まれており、薬用としてはタンニンの効用が期待されるそうです。
一応薬草であり、「鷹の傷薬」とか「血止め草」という異名があるとのことですが——。
秘伝薬とまでの効能は、きっと期待できないでしょうね。
また、ヨーロッパでは古くから聖ヨハネ(Saint John)の日——つまり6月24日——の前夜に薬草をあつめる風習があり、その薬草を「聖ヨハネの草(St. John’s wort)」や「中夏節の薬草(Midsummer herb)」と呼び、魔よけや病気をなおす不思議な魔力をもっているとされていました。
とくにオトギリソウ属の黄色い花(セイヨウオトギリ)の魔力が強いとされ、イギリスでは一般にこの植物を「聖ヨハネの草 = セント・ジョーンズ・ワート」と呼んでいます。
そんなわけで、オトギリソウの花言葉は「迷信」「敵意」「秘密」「恨み」です。
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