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【#短歌】 8月4日、誕生花は赤熊百合 【#note短歌部】

 どもです、御子柴です。
 早速例の積ん読リストの山から1冊取り出してきました。昼休みとかでしっかりゆっくり読んでいきます。


詠みます。

 今日は、2首あります。
 連作みたいな感じになってます。



拉《ひし》ぐ恋 らせん描いて突き刺さる
とりとめもなく とめる術なく
鬻《ひさ》ぐ愛 描く姿はここにあらず
胸に残るは 突き刺さる棘



解説。

 8月4日の誕生花のひとつ、トリトマ
 和名、あるいは現在の属名がシャグマユリと言いまして、その漢字表記が『赤熊百合』となります。

 赤い熊を名に負うくらいですから、赤い種が多いようです。
 下向きに咲く筒状の花の色が咲き進むにつれて変化する姿を燃えるたいまつ(トーチ)に見立てて、「トーチ・リリー」とも言われているそうです。

 そんなトリトマの花言葉は、「恋するつらさ」、「あなたを思うと胸が痛む」

 ……悲恋の花でした。

 その理由がまた凄絶で。
 トリトマの首部の茎がよじれるように曲がる性質があることから、これを恋の苦しさにもだえていると見立てたとのこと。

 うわぁ……。


 ということで、今日は2首で対比をさせてみた次第です。
 恋する相手と愛される相手が違うことと、その機微みたいな。



 あ。そうそう。
 今回、覚えておいて欲しい熟語がありますので、それもちらっと。
「胸が拉ぐ」「春を鬻ぐ」です。
 このうちのひとつ、「春を鬻ぐ」は、ヨルシカのアルバム『盗作』に収録されているタイトルにもなっているので、知ってる方もいるかな。

 胸《むね》拉《ひし》ぐ: 「胸が潰れる」と同じ意味。悲しみや驚きなどで、心がしめつけられる思いがすること。

 春を鬻《ひさ》ぐ: 「春を売る」と同じ意味。売春をすること。


 それでは。


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