読んだ小説を褒めながら紹介するnote ~『友達の妹が俺にだけウザい』篇~
個人的には、ラブコメ風味青春群像劇の印象。
要するに、大好物ジャンル。
ということで、今回は人気作のご紹介。
注意書き。
今回の書籍紹介記事では、第1巻のネタバレを大いに含みます。
続刊のあらすじも各所で掲載されているので問題はないと判断して書いていますが、もしこの書籍紹介記事で本作に興味を持ち、第1巻から読んでみようと思った方にはとんでもない事態になりかねないので、予め書いておきます。
未読の方は、「推しポイント」の直前でブラウザバックしていただければ大丈夫だと思います。
何卒、よろしくお願いします。
書影など。
\どーん/
ギャルい。
そんなギャルいヒロインを描くはトマリ先生。
著者は三河ごーすと先生。
ごーすと先生は『義妹生活』の紹介記事でも登場してます。
『友達の妹が俺にだけウザい』とは。
馴れ合い無用、彼女不要、友達は真に価値あるひとりだけ。
こんなことを言い放ちながら青春の一切を非効率だと切って捨てるのは本作の主人公・大星明照。
そんな彼の部屋には、とある女がよく入り浸っている。
その女とは、妹でもなければ友達でもない。
友達の妹であり、後輩でもある小日向彩羽なるJKである。
まぁ、事あるごとに絡んできては「先輩をからかうと楽しい」などと言う。とにもかくにもハイテンション。血管にエナジードリンクが流れているんじゃねーのか、などと明照が思う始末。
何やら裏の顔があるとかないとか、よくわからないですが、はてさて。
今日も今日とて、そんな彩羽が入り浸っているところ、明照の携帯電話に1本の電話がかかってくる。
その相手は(ラノベでありがちな)海外赴任中の明照の両親に代わってお目付役として時々連絡を寄越す月ノ森真琴氏。父の兄であり『コネクション』だそう。
真琴氏は明照が電話に出るなりこう言った。
いやぁ、清々しいくらいにナメくさってんなこのガキ。
――おっと失礼、思わず本音が。
何を隠そう、この月ノ森真琴氏はエンタメ系企業の代表取締役社長。
そういう縁故を使わない手はないという、効率厨極まりない明照らしいものすンばらしい発想の元生み出されたオネダリだったわけだが。
意外にも、真琴氏は明照のこのオネダリを飲むらしい。
――実は明照には、表の顔を「ふつーの男子高校生」として、裏の顔も持っていて、それがある種のポイントになったらしい。
しかし。
タダで取引に応じるとまでは行かなかったらしく、真琴氏は明照に等価交換めいた依頼を持ちかける。
それが、『自分の娘のニセ彼氏になってほしい』だった。
真琴氏の娘、すなわち明照から見れば従姉妹。
名前は月ノ森真白。
名前の通りにあらゆるところの色素が薄い女の子。
昔はよく遊んだそうだが、最近は疎遠気味。
そんな彼女の彼氏を務めろ、という話。
真白はその後、明照や彩羽、そして彩羽の兄であり明照の親友でもある小日向乙馬も通う高校に転校してきます。
まぁ、彼氏役を務める分にも良いのかもしれませんが。
容姿端麗・頭脳明晰にして『猛毒の女王』なる二つ名をほしいままにする担任・影石菫が目を光らせる中、自分は存在感がないと言い切る明照は今日も騒動に巻き込まれる。
さて、さて。
どうなることやら。
推しポイント。~ここからネタバレあり~
ラブコメに見せかけて、青春群像劇に見せかけて――
――やっぱりラブコメです。
いや、やっぱり青春群像劇か?
そんなお話なんです。
第1巻のあらすじと出だし数話だけだと分からんのですよねえ。
この物語の真髄。
どこまでネタバレしてイイものかとも思いましたが、既刊8巻、最新刊である第9巻も間もなく出るよというこの現状、それなりに話をしても良さそうなので書いちまいましょうか。
未読の方は、この段階で「スキ!」をクリックしてブラウザバックしていただいても大丈夫です。
さて。
ネタバレをしていきましょう。
実は、大星明照と小日向姉妹、そして影石先生は同じマンションの5階に住む、通称『5階同盟』。
さらにここに月ノ森真白も物理的に加わることになるのだが。
この『5階同盟』は、明照が発起人となって始めたゲームアプリ『黒き仔山羊の鳴く夜に』の開発グループの名称でもあったわけだ。
小日向兄妹の兄である乙馬はプログラマー。
小日向兄妹の妹である彩羽は声優。
影石先生はイラスト担当(ちなみにペンネームは『紫式部』)。
そして、月ノ森真白は、実はシナリオ担当だったという顛末。
※1巻終了時点では本人だけが知る事実ですが
ラブコメめいたところでは、「彩羽 vs. 真白」的な構図はありますが。
この『黒き仔山羊の鳴く夜に』を取り巻くストーリーも見逃せないところ。
いやぁ、こういう多面的な青春群像劇、大好物なんですよねー。
既刊・続刊について。
そんなわけで、さっきもチラっと書いてますが。
本作は第8巻まで刊行済み。
第9巻リリースは2022年1月の予定。
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