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香久山から八木駅へ 「お前はお前で丁度よい」


しばらくまえ、梅の季節の奈良県橿原市でのことです。
どうしても雑な散歩連想にしかなりませんでした。


大和三山のひとつ、香久山のあたりに行ってみました。
昼過ぎに橿原市内 八木駅で所用があるので、午前中はこのあたりをぐるぐるしようと試みたのです。

しかし実は、この辺りに行くと、私は方向感覚が狂います。

香久山周辺。火事ではありません。
子供の頃からみていたのもこうした風景なので、すきです。

大和三山はそれぞれ

畝傍山が蘇我
香久山が尾張
耳成山が物部

という説があります。自分にとっては、香久山が尾張ってとこだけは、それなりの説得力があると思います。(たとえば、いまも愛知県には香久山地名があるだとか)他ふたつはまだちょっと、膝を打つ感じには至っていないです。

誰もいない香久山の梅林。


里の風景。


香久山から、くっきり見えるは畝傍山。
二上山と葛城山も見えます。

持統天皇

春過ぎて 夏来たるらし 白たへの 衣干すてふ 天の香久山

は陰謀の歌という説もあるけど、その説は自分はあまりぴんときません。

「蛇つなぎ石」
巨石信仰を感じますね。
「人呼んで」とか
「とでもいうのであろうか」とか
けっこう感情入ってますね。

香久山竜王山というのは、わたしはここで初見な気がします。


香久山は、山に入る道がいくつかあって、自分の思っている方角にうまく行けないのです。なので周辺をぐるぐる登ったり下りたりしてしまいます。ひょっとしたら迷う道でもないのに、磁場?が自分と合わないのかもしれません。スピ系の人間でもないですが、合わない土地とか、呼ばれていない時、というのは、あるのだと思ってます。

「月の誕生石」
も香久山の中にあります。
天気の悪い日や暗くなってからだと、この道怖いな~
あ、そもそもそういう時に山に入ってはいけない。
「月の誕生石」
石がだんだん大きくなって、月が生まれた・・・と。
ちょっと面白いかんじですが、
何の寓話や例え話なのか、私には全くわかりません。


香久山をでて、藤原宮を眺めに平地に戻りました。藤原宮まで行くときも少し迷いました・・・山を下りた時に、立ち位置がわからなくなったのです。

藤原宮跡地。あの赤いのがあるらへんがメイン。
大和三山に囲まれています。
持統天皇(41代)
文武天皇(42代)
平城京大極殿みたいなのは、予定されてますか?
と飛鳥で訊ねた時は「ない」と即答されました。


藤原京から道なりに西に歩くと、大和ぼけ封じ!「おふさ観音」。
ここらはもう迷いません。

高野山真言宗。
本尊は十一面観音。
提灯まつりの時期でした。
「大紅灯篭高高掛」(大きな赤いランタンを高く高く掲げて)
という中国映画のタイトルを思い出しました。
邦題は「紅夢」。大陸版大奥残酷物語。
「子安」とあったり「ぼけ封じ」とあったり。
ゆりかごから墓場まで。
近畿圏、びんずる(賓頭盧)さま好きやね?
自分の悪いところ(直したいところ)を撫でるんやに。
となると、びんずるさまたいてい頭禿げとるに。



おふさ観音をあとに、今井町の方へ。

この、テープでの随意な留め方に味があります。
防犯カメラは書き換えられるのを見張っているのでしょうか。


こちら今井町は、ちょっとした景観保護地区なのですが・・・

・・・保護解除したら、ほぼ私の育ちの地域になるなと思ってしまいました。私の郷里は文化圏的にも交通網的にも繋がるところなので、不思議はありません。橿原市には何かと親近感と既視感があります。香久山はゆうて多武峰だからうまくいかないのか・・・?とか適当なことを考えました。

今井町は飛鳥時代から交通の要所であったようです。江戸時代に至っても宿場や商業都市として発展。

そうそう、土間みたいなとこが広いの。
自転車2~3台はいるの。私のうちもそうやった。
自分の家の裏の料理屋がこんなんやった・・・
既視感。
あ~。あった。こういうおうち。


そ・・・して、このまま北へ北へ、八木駅に向かったのですが、駅前商店街がシャッター街に・・・大阪も名古屋もここで乗り換え、という近鉄特急的にかなりの立派駅なのですが。(奈良県に新幹線は通っていません。近鉄特急が最速です。)


駅前のぴかぴかの観光センターには立派な無料ガイドブックもあるので、
ぜひともこの表紙のイメージで駅前もリメイクしていただきたいです。


橿原市ご当地キャラの名前も、さららちゃん
41代持統女帝(うののさらら)は中大兄皇子(38代天智天皇)の娘にして、大海人皇子(40代天武天皇)の姪にしてその皇后。大友皇子(39代弘文天皇。天智天皇の息子)と大海人皇子が争う672年壬申の乱では、大海人皇子の側で戦って勝利します。父の遺志と異母兄弟を封殺したという見方もあります。

そんなこともあり持統さん(さららちゃん)の歴史的評価や好き嫌いは分かれるようですが、ここ橿原では蘇我氏同様に、大切にされていると感じます。わたしも好きです。




ちなみに、これが大陸版大奥残酷物語「大紅灯篭高高掛」の予告版にしてダイジェストです。音楽と色彩は鳥肌たつほど恐ろしく美しいですが、私はホラーかと思うような展開の恐ろしさのほうにに慄いて、まともに見られません・・・(震)








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