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【読書記録】『珠の向こう側』(『ぎょらん』より)

『珠の向こう側』(『ぎょらん』より)
町田そのこ著


朱鷺と華子の母親が、突然倒れた。もう手遅れなのだという。
これを聞いて朱鷺は再び引き篭もる。「ぎょらん」とは何か!次第に、その正体が明かされてくる。

ひとが死ぬということは、その人とは、もう二度と会えなくなるということ。よい思い出もあるだろうけど、仲たがいしていたり、何かその人に負い目を感じていたり、謝りたいのに謝ることもできなかったまま、その人がいなくなってしまうと、恨まれているのではないか?と思ったりする。

物語の主題は何か?

「道理にかなったものの見方をすれば、生きることは死に向かう旅にすぎず、人は生まれたその瞬間から、日々、死に向かってゆくものだ」(セネカ) それゆえに、死んで行く者は、生きているひとを怨むことはないのだと理解した。

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