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【読書ノート】『キリストのヨルカに召された少年』

『キリストのヨルカに召された少年』
ドストエフスキー著



悲劇的な境遇の中で、生まれた少年が、天に召されるまでの物語。

閉じ込められていた地下室から外に出た時、目の前に現れたきらびやかなもみの木を通して、キリストに出会い、少年は希望を持って救われていく。という物語。

「ヨルカ」
ロシア語で「もみの木」を指す。
もみの木は、しばしば永遠の命や再生の象徴とされ、クリスマスツリーとしても知られている。このため、「ヨルカ」は物語の中で、生命の循環や精神的な成長を表す。少年がキリストに召される過程で、もみの木が持つ象徴性が強調され、信仰や愛、救済といったテーマと結びついていると考えられる。

物語の主題は何か?
表向きには、地上における様々な苦悩から開放されるためには、
信仰が大切なのだ。というクリスチャン的にはごく当たり前の物語なのだけれど、そこは、
ドストエフスキーなので、裏の読み方をしないといけないのだろう。キリスト教と言っても、ロシアの場合、ロシア正教なのでね。ロシア皇帝とロシア正教はつながっていて、教会は腐敗していたらしい。

貧困に苦しむ少年が、もみの木を見て救われるだろうか?
ロシアの地下文学なのだというふうに理解した。

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