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さようなら、外脛骨

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左有痛性外脛骨の手術をし、コロナ禍の中1ヶ月入院しました。 それを小説にしました。
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2021年9月の記事一覧

第7話 手術後3 2021年7月31日 さようなら、外脛骨

第7話 手術後3 2021年7月31日 さようなら、外脛骨

 朝食を食べて寝て昼食を食べて起きる。朝食の内容はまったく覚えていない。深田えいみが現れて「私のこと覚えてます?」と訊くのでもちろんですと答えると「よかった」と笑ったので胸がときめく。担当看護師が現れて「朝のこと覚えてます?」と訊くので「まったく覚えてませんと答えると「眠ったまま朝ごはん食べてましたよ」と笑ったので胸がときめく。
 昼食後に抗生剤の点滴を打つ。片足立ちでテレビ台の上の引き出しから本

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第8話 手術後4 2021年8月1日 さようなら、外脛骨

第8話 手術後4 2021年8月1日 さようなら、外脛骨

 朝の検温で36.6度に下がったためPCR検査はなしとなる。初老への若い女性看護師の対応が子どもに言い聞かせているように聞こえる。たまにやってくる深田えいみの低音ヴォイスに癒やされる。片足立ちでトイレに行くのも慣れてきたが、看護師に見つかると「看護師を呼んで車椅子でトイレに行くように」と叱られてしまうのでタイミングを見計らわねばならない。転んだり左足を床についてしまう危険性があるから注意をする。と

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第9話 リハビリ1 2021年8月2日 さようなら、外脛骨

第9話 リハビリ1 2021年8月2日 さようなら、外脛骨

 10時過ぎに起きる。朝食の記憶はないがスマホに写真が残っていたのでちゃんと食べたようだ。
 担当医がやってきて「痛いところはありませんか」と訊かれる。親指の先が痛いなと感じたためそう伝えるが、考えてみれば別に痛くない気がしてきたので「やっぱり痛くなかったです」と答えると担当医がふふっと笑った。痛いかと訊かれると痛い気がするし、痺れるかと訊かれると痺れる気がするし、でも考えてみれば痛くも痺れもない

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第10話 リハビリ2 2021年8月3日 さようなら、外脛骨

第10話 リハビリ2 2021年8月3日 さようなら、外脛骨

 気がつけば入院7日目。小銭をポケットに入れ車椅子でデイルームに行く。展望台になっておりごみごみとした街を一望できる。給茶機と自販機と本棚がある。面会用に椅子とテーブルが並んでいるが新型コロナウイルスの影響で面会は謝絶。のはずが若い男女が本とノートを開いて勉強をしている。自販機に小銭を入れなにを飲むか悩んでいると若い男性が「押しましょうか?」と声をかけてきた。自販機は車椅子用に下部にもボタンがある

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第11話 リハビリ3 2021年8月4日 さようなら、外脛骨

第11話 リハビリ3 2021年8月4日 さようなら、外脛骨

 朝に担当医がやってきて足の状況を訊かれたので「右足も痛くなってきた」と答えると苦笑いをされる。「左足が使えるようになったら痛みも治まるでしょう」とのこと。そのすぐ後に担当看護師がやってきて「病棟で2人コロナ陽性が出たので明日PCR検査をしましょう」とのこと。
 昼前にリハビリ。足の上げ下げが1セット増える。相変わらず終盤は地獄。
 トレーナーが僕が右手薬指にはめている指輪に注目した。数年前暇だっ

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第12話 リハビリ4 2021年8月5日 さようなら、外脛骨

第12話 リハビリ4 2021年8月5日 さようなら、外脛骨

 朝、寝ぼけた状態で採血とPCR検査を受ける。以前受けた時と違いとても痛い。鼻の奥のまたその奥までぐりぐりとされる。イケメンがやってきて「2週間後にギプスを巻き直す」とのこと。理由を訊くと「足の経過を見たり、ギプスを小さくしたり、歩きやすいように裏にゴムをつけたりするみたいですよ」と。
 だらだらとしているとイケメンが担当看護師を連れてやってきた。
「ギプスの端に保護入ってないんだけど大丈夫なの?

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第13話 リハビリ5 2021年8月6日 さようなら、外脛骨

第13話 リハビリ5 2021年8月6日 さようなら、外脛骨

 朝、担当看護師に売店で欲しいものがあると伝えると「車椅子で行っていいですよ」と言われる。驚いたので「一人で行っていいんですか?」と返すと「一人が心配ならヘルパーさんについて行って貰いますか」と言われたので慌てて一人で行くと返す。もっと早くに言っておけばよかった。
 エレベーターで降りて連絡通路を通りまたエレベーターで降りる。一般用のエレベーターでは中で一回転出来ずバックして降りることになってしま

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