結婚指輪を作ってみた話
突然ですが、私はこの度結婚することとなりました。結婚式は行わず、フォトウエディングを行う予定にしております。パートナーさんと両親への挨拶など諸々の準備をしていたところ、結婚指輪はどうするのかという話になりました。
話をして、お互いに思い入れのあるブランドは無いこと、どうせなら思い入れ、愛着のあるものが良いことが分かりました。
そこでパートナーさんからの提案で自分たちで指輪を作ることにしました。
早速お店を予約。ついぶ京都工房というお店にお世話になることになりました。
コースが2種類あって、規定のタイプ、幅、素材、オプションを組み合わせて作るシンプルリングコースと、指輪の原型を制作して金属に置き換えるワックスデザインコースがあります。ゆるやかなウェーブやこだわりのモチーフなどを作りたいときにはワックスデザインコースが良いらしいのですが、私達はシンプルに作りたかったのでシンプルリングコースにしました。
当日、お店へ行くと作業机がスタンバイ。シンプルリングコースではまず、どんなデザインの指輪を作りたいのかを決めます。
サンプルを見ながらイメージを固めて行きます。形状、幅、素材、オプションをひとつずつ決めて行きます。
石を入れる場合は素材とサイズを決めます。(価格は当時のものです)
号数も決めていきます。
全て決めたらここで一旦見積をしてくれます。左がパートナーさんの指輪で右が私の指輪です。素材単価×重さで材料費が決まるので材質の選択によって変化する部分だと思います。ちなみに費用は当日に全額のお支払いになるので余裕を持っての準備が必要になります。(価格は当時のものです)
見積を承諾して、作業開始です。スタッフの方が親切丁寧に教えてくださるので安心して作業を進めることが出来ます。
まずは加熱して水で冷やす焼きなましの作業から。ガスバーナーで思い切り炙ります。
焼きなましをしたプラチナの板をプライヤーで曲げて輪の形状にしていきます。
この程度まで曲げたらスタッフさんが最後の加工をしてくれます。
次は溶接です。輪の切れ目にプラチナのチップを乗せ、バーナーで加熱していきます。
溶接したものがこちらになります。とりあえずリングにはなりました。
本日の工具。左から研磨するときの台、木槌、サイズやリングの形状を修正する棒、サイズ確認の棒です。
楕円形のリングを棒にはめて木槌で叩き円形を作っていきます。円形が出来たら、次はサイズを調整する為にプラチナを叩き伸ばして目標のサイズまで仕上げます。
形が出来たら次は磨きの作業です。まずは金やすりで大きく磨きます。
金やすりで磨けたら、次はサンドペーパーで磨きます。目の荒いサンドペーパーから目の細かいサンドペーパーでしっかりと磨きます。
おおまかに書いているので簡単に思われるかもしれませんが、
ここまでで約3時間。ちなみに全工程でスタッフの方が適宜修正や仕上げをしてくれるので安心です。
ミル加工や石留め加工、印字はプロにお任せになるので一旦完成です。
自分の手でここまで作ったので愛着が湧きました。あとオリジナリティがあるものが良かったので自作にして本当に良かったと思いました。
本当の完成まで4週間ほど待ちます。(工房の状況などによって変わるかもしれません)。
4週間待って完成した指輪がこちらです。本人たちも納得の出来で満足しました。
つらつらと書いてみましたが自作指輪には
①デザインから自分で選択することが出来、オリジナリティを出せる
②作るという作業を含めて思い出に残る
③一生の記念になる
という良さがあると思いました。
結婚指輪に迷っている方、作る、という選択肢も如何でしょうか。