見出し画像

ロシアンティーとジャム

紅茶と聞くとすぐ英国が浮かんできますが、ロシアも
紅茶大国という文化を持っています。
ロシアンティーとは ロシア圏での紅茶の飲み方のことをいいます。

ロシアンティーを語る上で不可欠なのは、サモワールです。サモワールというのは、ティーポットではなく金属で出来た湯沸かし器です。その中は、ティーポットを載せることが出来るようになっていて、濃縮紅茶を蒸気で温めることも出来るようになっています。

日本でロシアンティーと聞くと、ジャムを入れて飲む紅茶として知られていますが、それは正しい作法ではありません。

紅茶にジャムは、小洒落た物が好きな母親が昔、そうやって飲んでいて、これがロシアンティーだと教えてくれたので、私はつい最近まで、それが正しい飲み方だと思っていました。
実はこれはロシアではなく、ウクライナやポーランドでポピュラーな飲み方なのだそうです。

正しい飲み方は、ジャムを入れた容器を用意し、スプーンに乗せたジャムやハチミツを口に含み、紅茶を飲みます。ジャムやハチミツがない場合は角砂糖を紅茶に浸した後、歯で少しずつ削り取りながら、紅茶の苦みを中和するのだそうです。

なるほど、これが正しいロシアンティーの飲み方だとは今度やってみよう。

ロシア圏は寒いのでジャムを直接、紅茶に入れると
紅茶の温度が下がって、冷めてしまうから入れないのではないかといわれています。
ジャムに少しだけ、ブランデーやウォッカを混ぜていただくと、風味が良く体が温まります。

最後にこれは、ロシア全体の習慣ではないので、地域によってはジャムを添えないところもあり、そもそも
ロシアンティーという呼び名はなく、現地の人たちは何のことかわからないそうです。



いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集