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こばなし
2020年5月26日 22:43
小説を書いている人に会った。以前から面識のある僕の後輩だ。 彼女は最近になって職業としての物書きを始めた。彼女がそれを始めるずっと前から趣味で物書きをしていた僕は、「大したことは無いだろう」 と内心思っていた。どの立場でそのように思えるのか、今となっては不思議でならない。物書きとしてすでにお金を稼いでいる時点で、すでにアマチュアとプロくらいの違いはある。 それで、会ってどうしたの?という
2020年5月25日 21:54
かれこれ3年間ほど、ほぼ毎日、日記を書き続けている。 書き始めたきっかけは覚えていない。たしか、大学の一年次か、二年次か。その頃から日記にハマった。いや、正しくはハマったはず、だ。ハマっていたのかどうかも定かではない。 日記に限らず、文章を書くこと自体が大好きなことのように思う。 なぜそうなのか?いつからそうなのか?さかのぼると小学校の頃の記憶にたどり着く。 小学校低学年の頃。毎日のよう
2020年5月10日 09:59
貸しを作る、借りを返す。 貸したものは返してもらう必要があり、借りたものは返す必要がある。いつからかそんなルールを見つけては、すべての事象にその法則を当てはめていた。 そのルール自体は間違ったことでは無い。お金を貸したら返してもらわないと困るし、借りたお金を返さなければ借りた相手が困る。なにより、利子が付いて返済額が大きくなる。 では、親には?学校には?国には? その他、自分に関わる多く
2020年5月7日 22:04
何事もやる前が一番楽しかったりする。 美味しいもののリサーチ、髪を切る前の髪型選び、新しいゲームの発売予告。 すべて、本番前だ。 やっている最中というのは、意外にもつまらない。いや、楽しいときもある。それでも、楽しいということが自覚できない。 幸せの中にいる人には、幸せの形が見えない、なんて言葉をよく聞く。 きっとそれはその通りで、幸せと離れているときの方が、冷静に幸せとは何かを理解し
2020年5月1日 21:59
21時の繁華街の居酒屋。昼間の競馬を観賞したふたりの男が、熱く語り合っている。「今日のレース、馬たちが輝いてたね」 田中が言う。「うまいこと、天気も晴れてくれたしな」 山本が言う。「それにしても1位の馬、なんであんなに速かったのかな?」 田中が言う。彼は2位の馬が勝つと予想していた。「あれは騎手が上手かったんだよ」 山本が言う。彼は騎手に詳しい。「いやあ、例の美人調教師の調教が