春のうつ症状を予防するために
こんにちは、六本木クリニックです。最近は、春らしい日差しになってきましたね。来週には満開の桜が東京でも見ることができそうです。今年はスタッフと一緒にお花見をしようか、という話も出てきています。
さて今回は、「春のうつ症状」についてお話します。
春ときくと新しい出会いや環境に胸が躍る季節、とみなさまイメージすると思いますが、心療内科のドアをたたくかたも一定数おり、その原因が「春」という季節にある場合が見受けられます。
では、なぜこの季節に精神のバランスを崩してしまうのか、また予防するにはどうしたらよいのかについて、解説してゆきます。
春はストレスを感じやすい季節
新入生や新社会人を経験した方なら、満開の桜と新しいスーツや制服の袖を通した記憶があるはずです。
新しいことにドキドキ・わくわく。しかし人間もとより動物一般は元居た場所を好む傾向があります。進学・就職や転勤など、新しい出会いや環境というのは、不安やストレスに直結するのです。現に、4月5月になると、「気分が落ち込む」「眠れない」「疲れやすくなった」などの初期のうつ症状を患う方も多いのです。
冬と春の気候差が原因
また、身体的にもうつになる原因があります。交感神経という言葉をご存じでしょうか?これは体内の体温やリズムを調整するためのものですが、気候に密接に関係しています。
冬は交感神経が優位なり、暖かい気候になると、副交感神経が優位になります。三寒四温と言われるような暖かい日と寒い日の激しい温度差に人体は常に体温調節をしなければならず、これが精神のバランスを崩すきっかけになるのです。
うつ病にかかりやすい人の特徴
転勤や就学・就職などの新しい環境で、はじめのうちは緊張し、気が張りやすくなります。それがGW後に一気に緩んでしまい適応できなくなってしまう。これが5月病です。罹ってしまう人の特徴として、責任感が強い、真面目、頑張り屋といった性格を持つ人が挙げられます。
春のうつ病の予防策
春のうつ病の予防策として、変化しやすい春の気候に身体を合わせる必要があります。そのためには、
朝の目覚め
活動的な時間を夜間ではなく、日中に増やす
生活リズムを整えるためのメリハリある生活
などが挙げられます。加えて、スポーツで充分に身体を動かすことや浴槽にゆっくりとつかってリラックスすることが効果的です。
心の免疫を高める食材一覧
また、ストレスや脳の疲れは、胃に影響を与えます。胃腸の環境を整えるために、食物繊維、緑黄色野菜、柑橘系果物類をしっかり摂取することが大切です。
トリプトファン - トリプトファンはセロトニンの生成に必要不可欠な栄養素です。セロトニンは「幸せホルモン」と言われるとおり、我々に幸福感をもたらしてくれます。トリプトファンを含む食材は、お肉、お魚、卵、乳製品、大豆由来食品です。
ビタミンB群・カルシウム・マグネシウム - ビタミンB群、カルシウム、それからマグネシウムは、神経の興奮を抑え、心の安定をもたらしてくえる効果があります。以下の食材は、カルシウムとマグネシウムをよく含んだ食べ物です。イライラや不安を感じる方は、積極的に摂取してみましょう。ビタミンB群:玄米、豚肉、アーモンド カルシウム:乳製品、小魚 マグネシウム:アーモンド、ひじき、豆腐
ビタミンC - ビタミンCはストレス指標であるコルチゾールを低減させ、多幸感であるエンドルフィンを増加させます。ビタミンCを含む食材は以下の通りです。キウイ、いちご、パプリカ(赤ピーマン・黄ピーマン)
体内時計を整え、メリハリのある習慣と生活習慣と食生活を見直してみてください。
まとめ
今回は以上となります。春は気力と体力を要する季節です。是非この機会に、体内時計を整え、食生活を見直してみてください。
本日はお読みいただきありがとうございます。六本木クリニックは、港区にある心療内科・精神科です。夜間や日曜祝日診療も行っています。うつはこころの風邪と言われている通り、罹りはじめの対応がとても重要です。
当院では問診や診断テストを通して、あなたの心不調の原因を探し出し、心身の健康をサポートします。
では、また次回。良い週末をお過ごしくださいませ。