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【不登校支援】生徒が学校に行きたくなくなったときに渡した1冊

おはこんばんちは。

個別学習Roots.の教室長のもふもこです。
閲覧して頂きましてありがとうございます。

普段は個別学習Roots.の講師兼教室長をしておりますが、教室が休みの曜日は開業前から継続してフリーランス家庭教師もしております。

今回は、家庭教師で担当させて頂いている生徒さんのお話を投稿させて頂きたいと思います。

もしよかったら最後までお付き合い頂いて、
もっとよかったらコメントなどしてくださるとコラム執筆のモチベーションにもなりますので、よろしくお願いします。

学年末テストが終わったら学校に行けなくなった

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2月に行われた2年生最後の大きな定期テストがありました。
学年末テストです。

家庭教師として担当している生徒さんは、今まで以上に学年末テストの勉強を頑張っていました。
テスト範囲の教科書や学校の問題集を4通り復習するなど、家庭教師の目からみてよく頑張っているように写っていました。

そして、そのテストが終わって、結果が返ってきたくらいのタイミングで、その生徒さんが学校に行けなくなってしまいました。

テストの点数自体は、目標には届かなかったものの、右上がりでした。
原因はテストの点数ではありません。

それでも学校に行けなくなってしまい、ある家庭教師の日に生徒さんから相談を受けました。

もし自分の生徒がこのようなったら皆さんはどうしますか?
もしこのようになったが自分の子どもだったらどうしますか?

学校に行けない理由は大して重要ではない

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以前から学校に行けなくなってしまった中学生の学習支援を家庭教師として行っておりました。

学校に行けなくなってしまった生徒さんに対して行うべき行動は、「まずは大人が受け入れる」ことです。

この生徒さんから相談を受けてときも、
「あぁ、そうきたか…」
と、ある意味冷静であったと思います。

内面では、「やっとテストの点数が上がってきたのに…」という気持ちも強くありましたが、
それでも、生徒さんが勇気を出して学校に行けなくなってしまった相談をしてくれたことを尊重して、
自分の気持ちはグッと堪えて、
少し休んだら?」と返答しました。

そして、落ち着いてきたのを見計らって、今の学校の様子や毎日の生活について色々とお話しを聞かせてもらいました。

学校に行けなくなってしまった明確な理由はやはりわかりませんでした。

というのも、大前提として学生が学校に行けなくなる理由は本人にもわからないことが多いです。

そして、やりがちではありますが、原因をしつこく親や講師が聞いても明確になることは少なく、そしてその意味は薄いです。

今回は、テスト勉強を頑張りすぎた燃え尽き症候群と同じクラスで暴力を振るってくる同級生がいること、あとは新学年への不安などがあったのではないかと個人的には考えております。

それでも、ある程度の期間休憩することで、その生徒さんが少しずつではあるものの、前向きになっている様子が家庭教師の時間を通じて段々と見受けられました。

学校に行けない期間のサポート

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まず最初にアクションを起こしたのは、生徒にではなく、その生徒のお母さんにでした。

もしかしたら頭ごなしに叱ってしまっているのではないかと思い、それを家庭教師の報告を行う時間で直接お話をして静止しました。

そして最優先にしたのが、生徒さんの生活リズムを保つことでした。
「学校を休んでもよい」と中学生に伝えてしまうと遅くまで寝てしまう生徒が多いです。

生活リズムは時期や季節によって変動しますが、それでも生活リズムを保つことが重要であると感じております。

自制心は毎日の習慣で身に付く、という研究結果も出ています。
毎日決まった時刻に起床して、決まった時間に決まったことを行い、いつもの時間に就寝することで、子どもの自分をコントロールする力を養うことに繋がります。

勉強面でも自制心がある生徒は、遊びたい気持ちがあっても自分をコントロールして、勉強机に座ることができるようになります。

今回の生徒さんの場合は、学校に戻る意思があったので、そちらも意識して、生活リズムだけは崩さないようにとしつこくLINEしました。

その甲斐あってか、その生徒さんは学校に行っていたときと同じような生活リズムを保つことができたとのことでした。
なんなら春休みなのに早寝早起きをしてしまっていたと先日生徒さんがぼやいていましたw

元々その生徒さんは、ひとりでも学習を進めることができる方なので、学校の授業を受けることができていない範囲も自学自習で進めていて、春休みの課題も問題なく進めることができていました。

その生徒に渡した本


その生徒に対して渡したのが、
嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え
(岸見一郎、古賀史健 著、ダイアモンド社)
でした。

Amazonnリンク:嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え-岸見-一郎

生徒に感想を聞いたところ、
トラウマは存在しない、という文面が妙に納得が行ってしまい、印象に残っている。
とのことでした。

その生徒さんも新年度のクラス替えを機に、また以前通りに学校に通学しています。

渡した本に効果があったのか、何かのきっかけになったのかはわかりませんが、それでも最後まで読んでくれているようだったので、何かしら刺さるものがあったのかもしれません。

先日、始業式の日にLINEで新しいクラスについて質問したら、
「楽しかったです。結構いいクラスでした。」
と、学校を休んでいたくせに少し上から目線の返信がありましたww

まだ新年度が始まってから少ししか経っていませんが、3年生からまた以前通り学校に通うことができそうです。

最後は生徒と講師の信頼関係

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今回の件で、家庭教師も学習塾も結局生徒と講師の信頼関係が重要であると、改めて考えさせられました。

特に親でもなく、学校の先生でもなく、兄弟でもない。
その中間的な存在の家庭教師や学習塾の講師にしかできないことがあると再確認しました。

今回のただ休んでても時間が勿体無いからという理由で行った書籍を薦める方法も、
実際大人でも他の人から勧められた本って、結局最後まで読まないことが多いですよね。

それでも家庭教師の生徒さんは、ゆっくりでありますが読み進めてくれて、毎回印象的だった文章を教えてくれました。

学校に行けない、という相談をしてくれることも、生徒さんに信頼して頂いているからだと思うんです。

勉強を分かりやすく教えてくれる講師はたくさんいらっしゃいます。
もちろん、ひとりの学習塾の講師として、あるいはフリーランス家庭教師として、そこにも自信を持っています。

ただ、それだけではなく、生徒から信頼される、何かあったときに相談しようと思える、教室に通うことが楽しいと思ってもらえる、
そういったことが教育事業の従事者としての根底にあるもので、
これかも大事にしていきたいことなのかもしれませんね。

今日はいつも以上にまとまりませんでしたね…w

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