正しい部下の育て方
先日の講演の中で、こういう質問がありましたので、その回答をシェアしたいと思います。
質問:「ロミオ先生は講義の中で部下を育てる際、選択肢を多く与えてはいけないと話しましたが、現在の流れ的には、部下を自由に任せ、自ら選択をさせ、のびのびと仕事をさせることが重要と言われています、そのあたりはどうお考えですか?」
回答:はい、まず会社にとって何が重要かは一目瞭然ですよね、間違いなく利益です。
ではこのように考えてみてください。自衛隊は国を守るのが仕事ですね、では自衛隊になる為の訓練で、教官が「いや、ここは彼らの自主性に任せるべきだ。のびのびと訓練してほしい」といったとします。
銃を撃つ訓練もお任せ、体力作りもお任せ、すべてがお任せ、疲れた隊員に「大丈夫かい?ゆっくり休めばいいよ。大丈夫、君ならきっと最後までやり通せると思う」などと声をかけたら、隊員の成長はどうなるのだろうか?
答えは簡単ですよね!
果たしてそんな隊員が国を守れるのだろうか?
会社も同じです。のびのびやらせたところで、会社に貢献なんてできません。
のびのびしていいのは幼稚園や小学校ぐらいまでです。
給料を稼ぐ大の大人が求めるものではありません。
のびのびやりたいなら自営業に切り替えて好きなことをすればいいのです。
のびのびして自由にやりたい、でも給料はしっかりほしい、これを給料泥棒というのです。
部下を知識、自信、行動領域が利益を出せるレベルにまで高めることが重要であり、そのレベルに達するまで、徹底的に上司がゴール設定をしてあげる必要があるのです。
利益が出せるようになると、必ず知識、自信、行動領域が確固たるものに変化するので、そうなって初めて手を放し、本人に任せればいいのです。
どんなスポーツでも、必ず戦略的に指針を出すコーチがいます。部下を持つ者は、まずは部下の選択肢を出来るだけ狭め、その狭めた道で結果を出させることに集中することが必要なのです。