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特定のツールを使ってのエクササイズ

ピラティスインストラクターの最初の資格をとって15年越え。今日初めて対面でのグループレッスンをした。(今まではプライベートやオンラインでのグループ多し)

私のグループレッスンで使うのは、マット(必要な人は)と手拭い(もしくはそれくらいの長さのもの)が多い。

私はあまり特定のツール(グッズ、小道具、プロップ)を使うのが好きじゃない。

プライベートレッスンでは、ピラティス的なグッズも使うし、リフォーマーをはじめとしたマシーンの良さもわかってるんだけれど、ふと、「なぜ私はツールを使うのがあまり好きじゃないのか」と頭をよぎる。

私はロルフムーブメント™︎伝える時にも、あまりツールを使わない。

ツールを使うのを好まない大きな理由は、私はもともとダンサーで、踊ってる時って身体を整えたり意識するためのツールなんて使えないというところが大きいかもしれない。もちろん紐トレのように紐くらいならいけるけど、基本、ダンスって身一つ。幼い頃からそう過ごしてきて、それに慣れてしまい過ぎてるのかもしれない。何も持たないというのはとても心地いい。

長年やってきたコンテンポラリー(正確にはモダンダンス?もはやここらへんの定義がわからないけど)は、靴も履かない、服装も決まってない。裸足で踊るだけ。ダンスの中でもかなり身一つで成り立たせるものだった。

ダンスカンパニー時代には舞踏にも足の小指の先くらいだけ関わっていたけど、ここではさらに、もっと裸に近い状態。自然の中で踊る時なんて、舞台装置も照明も何もない。ほんと身一つ。

考えてみたら、仕事にロルフィング®︎を選んだのもそれが理由の一つだった。

世界中どこに行っても、私の身一つで仕事ができる。

そっかぁ、私はずっとそれが好きだったんだなぁ。

私がツールを好まないのには、もう一つ大きな理由があって、クライアントや生徒に、特定のツールにあまり頼って欲しくない、ということもある。

私のように身一つで!とは言わないけど、特定のツールでなくても、日常の中で代用品を見つけられる人でいて欲しい。

ものって、、、いろんな理由で、ずっとそこにあるわけじゃないから。

そして、そんな特定のツールは、ビジネスに結びついてることも多い。この資格を取るためにこのツールを用意してください。というのは、身体業界にいるととてもよくある。

決して、“悪いビジネス”とは言ってない。このツールを使うことでこんなに便利にできる!と計算されたツールは素晴らしい。

けど、、、、、じゃぁ、そのツールないと実力発揮できないの?クライアントや生徒は普段の生活の中にそのツールがないけど、どうすれば?(買って使ってくださいね、というビジネス手法もあり)

もちろん、他に代用品がどうしても見つからなくて私の身体のケアにはどうしても必要!という時は買うべきかと思う。自分に必要なもの、自分に合うものに出会えることはなかなかない。

専用で作られたものは便利だ。

ピラティスさんがリハビリのためにベッドで工夫して行っていたことは、リフォーマーになった。使うと楽しいし、わかりやすい。確かに便利。と、同時に、ピラティスさんが最初そうだったように入院中のベッドにセラバンド巻きつけてもできたし、立位でもできるし、滑りやすい床でもできたりする。

バレエのバーも、高さが変えられたり、太さが適していたり、とても便利!が、しかし、家にバーを置くことはなかなか難しい。その代わりに窓のサッシ、キッチンカウンター、椅子の背(安全に気をつけて)、でも代用できたりする。

ヨガベルトも長さが変えれてとっても便利!だけど、ほんとのベルトで代用もできたりする。

毎日使うとなると、小さい面倒が積み重なるのはストレスだから特定のツールを使って心地良くたい!専用ツールの良さは、そこだと思う。

私がロルフィングの世界で学んだフライト・オブ・イーグルというエクササイズ。ロルフムーブメントの資格を得るためのコースでは毎日3週間、修行のように朝と夕に練習させられた。このエクササイズはベンチを利用するけど、椅子を利用したり、テーブルを利用したり、時には湯船のヘリを利用したりと、公に「日常の中のものを使えばいい」ことをエクササイズを考案した恩師から学んだ。

あぁ、やっぱり私はロルフィングの考え方好きだなーと思う瞬間。

私はツールもそうだし、イメージとして選ぶ言葉にしても日常を使うのが好きだ。日常の中にこそ全てがあるから。(樹木希林さんもそんな話してたよね。)

地面、ちょっとした段差、ショッピングカート、キッチンカウンター、壁、椅子、机、鉛筆、水筒、手拭い、タオル、クッション、バッグ、ボール、消しゴム、、、、日常はツールに溢れている。

身一つを日常の中において、周りの人やものと関わっていく。その中で、身体をケアしたり、居心地良い身体に繋がっていくように、たまに便利な専用ツールを使いながら、私はこれからもロルフィングとピラティスを提供していきたい。

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ロルファーユキ
人見知りで、一人でも平気な顔はしていますが、応援してもらうことで力を得て、サポートされることはとても心の支えになります。サポートしていただけたら、すごく嬉しいです!