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【工藤甲人】日本画、紙本、絹本など 査定 鑑定 買取 致します
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◎工藤甲人の陶芸作品
工藤甲人(くどう こうじん、1915年 - 2011年)は、青森県弘前市(現・中津軽郡百田村)出身の日本画家であり、その作品は自然を題材にしつつも、現実を超えた独自の世界観を持つことで知られています。幼少期から小さな草花や生物、壁のシミなどに想像を膨らませ、文学にも熱中する感受性豊かな少年時代を過ごしました。
高等小学校卒業後は家業の農作業を手伝っていましたが、画家への夢を捨てきれず、1934年に上京。働きながら川端画学校に通い、友禅の下絵描きなどで基礎的な技術を習得しました。また、福田豊四郎の研究会に参加し、新たな日本画の表現を追求する先輩たちから多くを学びました。日本画院や新美術人協会展に入選するなど、着実に画家としての道を歩んでいましたが、戦争の影響で画業を中断し、出征。終戦後に復員し、故郷で農作業をしながら創作を再開しました。
1950年、福田豊四郎の誘いで「創造美術」に参加し、作品《蓮》で入選を果たします。翌年には「創造美術」と「新制作派協会」が合流した新制作展で新作家賞を受賞しました。この受賞作は、15~16世紀のネーデルラントの画家ヒエロニムス・ボッシュの作品から着想を得たもので、現実と想像が交錯する独特の世界観を表現しています。また、18世紀イギリスの詩人・画家であるウィリアム・ブレイクの神秘的な詩や絵にも強く影響を受けており、これらの芸術家からの啓示を受けつつ、同時代の画家仲間の活動にも刺激を受けて制作を続けました。
1961年には東京で個展を成功させ、翌年には神奈川県平塚市に転居。1964年には新制作協会の会員に推挙されました。この頃から、作品には枯葉や蝶、象徴的な人物像が登場し、色彩はより豊かに、技法はより精緻で洗練されたものとなっていきました。1971年からは東京藝術大学で後進の指導にあたり、イタリア初期ルネサンス壁画調査団に参加するなど、教育者・研究者としても活躍しました。1974年には新制作協会日本画部の画家たちとともに「創画会」を結成。翌年から1976年にかけて、四季をテーマにした四部作《休息(冬)》《渇仰(春)》《化生(夏)》《野郷仏心(秋)》を制作しました。これらの作品は、故郷・津軽の自然に育まれた工藤の精神の集大成といえるものであり、彼の創造の根源には「闇から生まれたイメージを光の中に解き放つ」という哲学がありました。
工藤は、自らを「かたつむり」に例え、アトリエを「蝸牛居」と名付けるなど、ゆっくりと着実に前進する姿勢を大切にしていました。その創作意欲は生涯衰えることなく、80年にわたる画業を全うしました。2011年、96歳の誕生日を迎える前日に逝去。彼の作品は、青森県立美術館、弘前市立博物館、平塚市美術館など、多くの美術館に所蔵されており、今なお多くの人々に感動を与え続けています。
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