見出し画像

【奥田小由女】 レリーフ・他版画各種 査定 鑑定 買取 致します

天翔る讃歌 奥田小由女展 1989年(平成元年)

◎奥田小由女の芸術

奥田小由女(おくだ さゆめ、1936年11月26日生まれ)は、日本を代表する人形作家であり、その作品は独自の美意識と技法で高く評価されています。大阪府堺市に生まれ、幼少期に広島県三次市に移り住みました。1955年、広島県立日彰館高等学校を卒業後、人形作家を志して上京し、紅実会人形研究所で林俊郎に師事しました。1966年、第52回光風会展に「響」を出品し初入選を果たし、以降、日展や日本現代工芸美術展などで数々の受賞歴を重ねました。

奥田の作品は、胡粉(ごふん)を用いた独特の白を基調とする「白の時代」と称される初期の作品群で知られています。胡粉は日本画で使用される白色の顔料で、彼女はこれを人形全体に施す技法を独自に開発しました。胡粉を膠(にかわ)で溶き、丁寧に塗り重ねることで、透明感と真珠のような光沢を持つ表現を実現しています。この技法により、作品に深みと神秘性を与えています。

1972年、日展で「或るページ」が特選を受賞し、以降、彩色を施した女性像の制作に移行しました。これらの作品では、母性や慈愛に満ちた優美な表現が追求され、独自の色彩感覚と造形美が際立っています。彼女は絵の具も自ら調合し、素材の持つ特性を最大限に活かす工夫を凝らしています。また、自然や生命への祈りをテーマとした作品も多く、東日本大震災を題材にした「海から天空へ」など、深いメッセージ性を持つ作品も手掛けています。

奥田はその功績により、1990年に日本芸術院賞を受賞し、1998年には人形作家として初の日本芸術院会員となりました。さらに、2008年には文化功労者として顕彰され、2020年には文化勲章を受章しています。夫である日本画家の奥田元宋も文化勲章受章者であり、夫妻での受章は史上初のことです。

彼女の作品は、広島県三次市にある奥田元宋・小由女美術館に常設展示されており、多くの人々に鑑賞されています。また、国内外の展覧会でも高い評価を受けており、日本の工芸美術の発展に大きく寄与しています。その創作活動は現在も続いており、伝統的な技法と現代的な感性を融合させた作品は、多くのファンを魅了し続けています。

奥田小由女の芸術は、素材への深い理解と独自の技法、そして人間や自然への深い洞察に基づいており、その作品は観る者に強い感動と共感を与えます。彼女の作品を通じて、日本の伝統美と現代性の融合を感じ取ることができるでしょう。


https://art-kaitori-iura.online/

➡️井浦歳和・絵画、美術品取引の専門家

奥田小由女の作品を買取、査定致します。
是非 ご連絡下さい。

美術商として、毎月1000点以上の作品の取引に直接関わらせていただいております。

絵画、美術品取引の専門家として、皆様のお役に立てたら幸いです。

その他の絵画、美術品の事でもなんでもお気軽にご相談ください。


➡️お問い合わせ・ご連絡先

井浦携帯直通 090-2494-0390

メール roid1@me.com

井浦個人LINE あなたのアートのコンシェルジュとしてお気軽にご登録ください。
https://lin.ee/eTCfxLv

https://art-kaitori-iura.online/


いいなと思ったら応援しよう!