生涯学習概論レポート
生涯学習概論の合格レポートです。
レポートの丸写しは評価の対象外や不正行為とみなされる恐れがありますので、参考程度にとどめてください。
◇設題
①生涯学習支援のために図書館が果たす役割とは何かについて述べなさい。
②生涯学習を振興するために、社会教育行政や施設の基本的な役割について述べなさい。
◆解答
1.はじめに
生涯学習とは人々が自らの意思で,生涯に渡り自己に適した学習方法で学習の幅を広げ,活動を続けていくことである。本稿では,生涯学習支援のために図書館が果たす役割と,生涯学習を振興するために,社会教育行政や施設の基本的な役割について述べていく。
2.生涯学習支援のために図書館が果たす役割について
⑴資料・情報
図書館は個人学習に適しており,図書・新聞・雑誌・パンフレット・視聴覚資料・ネットワーク情報支援(電子図書館サービス)等,人々の読書と学習に必要な資料や求める情報を収集・案内し,探索し提供することによって,人々の読書と学習を支援するという役割がある。また,資料や情報の利用が困難な障がい者や高齢者に対応した資料・情報,サービス,設備を提供する役割を持っている。
⑵図書館の種類
図書館は設置者,設置の目的,利用対象者等によって,公立図書館,私立図書館,学校図書館,大学図書館,専門図書館,国立図書館の6つに分かれている。全館種の図書館についてまとめられた規定の法律はなく,一部の館種を除いて,図書館に関する個別の法律で,各館種の図書館の設置,運営,サービス等の基本的事項が定められている。
図書館は,サービスの向上と運営の効率化のために,資料の相互貸借と書誌情報の提供を日常的に連携・協力し合っている。これにより未所蔵の資料も提供することができる。国立国会図書館が支援し,館種別の連携・協力が地域,全国規模で形成されている。公立図書館と私立図書館は,社会教育法第9条で「社会教育のための機関」として規定された社会教育施設であるが,それ以外の図書館は法律上社会教育のための機関ではない。しかしそれぞれ,人々の学習を支援する役割を担い公立図書館との相互協力も行っていることから,生涯学習を支援する機関として考えることができる。特に、国立国会図書館の果たす役割は極めて大きい。
⑶専門職員(司書)
図書館法第4条で「司書は,図書館の専門的事務に従事する」と規定され,公立図書館,私立図書館の専門的職員の資格として定められている。
公立図書館の最も基本的なサービスは,貸出サービスとレファレンスサービスである。近年では,貸出サービス中心からレファレンスサービスの充実を求めたサービスへと置き換わっており,レファレンスサービスを行う司書には,図書館業務に関する知識に加えて,IT技術,経営管理能力,社会の変化や地方公共団体の行政に関する知識,地域の関係機関と連携・協力するための広い視野と行動力が必要になっている。このため,利用者からは更により質の高いサービスが求められている。
3.生涯学習を振興するために,社会教育行政や施設の基本的な役割について
教育基本法第12条では,社会教育行政の基本的な役割として「図書館,博物館,公民館その他の社会教育施設の設置,学校の施設の利用,学習の機会及び情報の提供その他適当な方法によって社会教育の振興に努めなければならない」と規定されている。このことから,社会教育行政は,公民館,図書館,博物館の設置,学級・講座の実施,イベントの開催,指導者の研修など様々な施策を通じて,人々の自発的・自律的な学習活動を奨励・促進・支援する所に主要な任務があると言える。
社会教育施設とは,社会教育を行うために設置された機関であり,公民館,生涯学習センターなどの総合的な機能を持つ施設と,図書館,博物館などの専門領域を対象とする施設がある。施設の種類によって根拠となる法律や設置・運営の基準等が定められており,設置主体によって国立,公立,私立に分かれる。以下に3つの施設の役割について述べる。
⑴公民館
社会教育法に規定があり,市町村が設置する地域住民の学習拠点である。年齢別に対象を区分した学級・講座やワークショップ,講演会や集会,展示会などが開かれている。個人での学びとは異なり,展示活動以外は人から人への学びが中心である。
⑵生涯学習(推進)センター
県・市区町村民の生涯学習を支援・推進する施設である。地域づくりや広域規模の学習支援,学校・地域連携推進など,様々な事業を通して支え手としての役割を持っている。
⑶博物館
歴史,芸術,民族,産業,自然科学等に関する資料を収集し,保存,調査研究,展示,教育普及といった活動を行う施設である。実物の資料を通して人々に学習支援も行っている。一般的に,総合博物館,歴史博物館,美術館,科学館,動物園,水族館,植物園に収集保管されている資料によって,館種の分類がされている。
専門領域を対象とする施設は他に,青少年教育施設,女性教育施設,文化会館,社会体育施設などがある。社会教育施設が教育機関としての役割を果たすためには,様々な教育事業が展開され,施設を管理運営する職員が不可欠である。
4.おわりに
このように,生涯学習施設としての図書館の役割はますます重要なものとなっており,現在新たな変革を求められている。社会教育施設との連携を強化しながら,今後も多くの人々に寄り添い,人生の豊かさを提供する一部になることが望まれる。
文字数 2094文字
文献
著者:渡部幹雄『生涯学習概論』学文社
日本図書館協会 http://www.jla.or.jp(最終閲覧日〇〇〇〇/〇/〇)
文部科学省 https://www.mext.go.jp/a_menu/01_l.htm「社会教育」(最終閲覧日〇〇〇〇/〇/〇)
~感想~
テキストの内容がとても難しく、用語を調べながら内容を理解していきました。設題箇所の要約もできたのかできなかったのか不安な提出でした。人に読んでもらうのに読みやすくを心掛けたレポートな気がします。
講評では、設題①の「生涯学習支援のための図書館の果たす役割」については、テキストの7章「生涯学習支援における図書館の役割」を参考にすることですが、ここはこれでよいです。要点を押さえています。
設題②は、テキストの3章「生涯学習振興行政と社会教育行政」を参考にし、特に2項(1)「社会教育行政の基本的役割」と3項(1)「社会教育施設」を焦点にすることですが、ここもこれでよいです。それぞれの社会教育施設の役割について個別に丁寧に述べられています。
とのことでした。今後レポートを提出される方は是非参考にしてみてください。
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