実は青春映画、だと思う~「セント・オブ・ウーマン/夢の香り」
個人的・アルパチーノ強化月間。
かねて視聴したいと思っていて出来ていなかった作品で、アルパチーノにアカデミー賞をもたらした名作。1992年公開「セント・オブ・ウーマン」
セント・オブ・ウーマンとか夢の香りとか、香りや女性がテーマかと思いきや、内容にはそれほど重要なファクターとしては登場しない。むしろ、青春映画に近いか。「いまを生きる」とか「チップス先生さようなら」とか。
自分は吹替え版があるならなるべくそっちを選択する主義なのだが、本作はどうしてもアルパチーノの地声で視聴したくなった。それほどに声が特徴的というか、存在感が圧倒的なのだ。
アルパチーノ強化月間ということで、この前には若かりし頃の「狼たちの午後」を観ていたのだが、そこから比べるととんだ変わりようである。こんなダミ声だった?「スカーフェイス」もこんなだったかな(ちょっと前に観たので覚えてない)。
内容は、終始アルパチーノにあてられっぱなしのもの。このツンデレっぷりに2時間半の長さも気にならないくらい引き付けられた。アルパチーノの演技についてはもう言うことはないのだけど、やはりマフィアとかギャングとか、少々エキセントリックな役柄が多かったというのは気の毒と言うべきか。自分が知らないだけかもしれないが、もっと静かな役柄も観て観たかった。マイケル・コルレオーネが比較的それに近いのかな。
「セント・オブ・ウーマン」と言えば、そのタイトルにふさわしいタンゴの場面になるのだが、そのシーンは魅力的ではあるがごくわずかでちょっとした挿話に過ぎなかった。なんかもったいない。