擬人化されたアメリカ~「イージー・ライダー」
我々世代からすると、本作より奥田民生の「イージューライダー」の方を先に知ったという人間が多いのではないかという。。
その元ネタというか、ニューシネマの代名詞たる作品、1969年公開「イージー・ライダー」
この作品、映画史の中でとても重要な位置を占めるという。
そのあたりの詳しいところをいつものとおり町山氏に解説いただこう。
アメリカ現代史に絡めて考察するといろいろと深掘りできそうではあるが、いちばん心に残ったセリフは次の件。
主役の一人であるデニス・ホッパー演じるビリーと、道連れになったジャック・ニコルソン演じるハンセンの会話である。Bがビリー、Hがハンセンのセリフ。
誰もが自由を求めているはずなのに、自由な人間を見ると恐怖のあまり叩き潰さずにおれない。その繰り返しがアメリカの歩んできた道だという。
道中、いわゆる伝統的な社会からドロップアウトしたようなコミュニティに遭遇するものの、主役の二人はどこでも受け入れられなかった。同じく社会から落伍し自由に生きているというのに。結局最後には、その自由に対する憎悪によって彼らは殺されてしまう。
なんか彼ら二人はアメリカそのもののように映る。当時もそうだし、今も大きくは変わらないのだろう。
ところで、「イージー・ライダー」とこちらの曲は(おそらく)全く関係ない。なのに、何となく関連付けて思い出されてしまうのだよなあ。
イーグルスの”Take it easy”である。