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グレタ・ガルボが笑った!~「ニノチカ」「絹の靴下」
松任谷由実が他のアーティストに曲を提供する時に使っているペンネーム、呉田軽穂。その元となっている女優がグレタ・ガルボである。
彼女はどうも笑わない女優として有名だったようで、それがついに笑った!という触れ込みで発表されたのが今回の作品とのこと。1939年公開「ニノチカ」
実際それまでの作品で笑わなかったかどうかは定かではない。たしか「グランドホテル」では笑ってたような気もするけど。
世間知らず?とはいえ、こんなに簡単に落ちてしまうのではとてもソ連の高官など勤まらないとは思うのだが、そのツンデレぶりを目にすると確かに、ホーッと見とれてしまう。
脚本にはビリー・ワイルダーが参加。この頃はまだフィルムノワール時代なのだと思うがコメディの萌芽と言うべきか。
この作品をもっとコメディ色に振った作品が1957年公開の「絹の靴下」である。最初「ニノチカ」のリメイクとは知らなかった。フレッド・アステアとシド・チャリシー共演の、ミュージカル映画である。
ミュージカルと言っても、アステア作品の中では演技メインな方。年も年だからなのなか、ソロパートが少なかったのが残念。
一方、シド・チャリシーはダンスも達者だし、グレタ・ガルボに劣らないお美しさが目を引く。
加えて時代も戦後ということで、ソ連の立ち位置が微妙に変わっているのが面白い。戦後は明らかに敵対国としての扱いになっていて、なかなか辛辣な描写になっている。
それにしても、アステアはどの作品でもアステアだなぁ。