罪を憎んで人を憎まず~「飢餓海峡」
50年というと長いようにも思うが、人ひとりの人生の長さを考えると身近にも思えてくる期間ではないだろうか。それくらいの昔の日本はまだ戦後の記憶が色濃く残っていたわけで、もはや現代の感覚からは想像を絶する。今回はそんな空気を纏った作品を視聴した。1965年公開「飢餓海峡」
本作は水上勉の同名小説が原作。映画鑑賞後にこちらも読んでみた。
映画を観た第一印象は、「砂の器」と似ているなあというもの。
ただしあちらは冒頭は犯人が分からずその謎を解明していく展開だが、本作は犯人は最初に