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読書せんにんの記録

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本を読んで感じたこと、思い浮かんだことについて書いていきます。 ネタバレはあるかもしれないですが、あらすじは書かないつもりです。
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記事一覧

メリハリの利いたオースティン~「EMMA エマ」

今年の大河ドラマは1000年前が舞台となっているが、こちらの作品は200年前の小説を基としてい…

せんにん
1か月前

ではノイズだらけのスマホを見てしまう理由は?~「なぜ働いていると本が読めなくなる…

今回は久しぶりに本の話。 話題になっている新書(と言いつつ、自分の職場の同僚は知らなかっ…

せんにん
4か月前
6

すべての人間がこうなのだ、と言っているような~「どん底」

黒澤映画に通底するのはヒューマニズムだと言われる。 でもそれは決して甘いものではなく、残…

せんにん
9か月前
2

文字通り”時代をかけめぐる作品”~「時をかける少女」

さて、”角川娘”として薬師丸ひろ子と並び立つのが原田知世。 そのデビュー作にして、日本芸…

せんにん
1年前
5

何度でも味わえる総合小説~「罪と罰」

2023年になり今年の目標は何にしようかと考えていたころ、ふと何かの映画を観たときに、「罪と…

せんにん
1年前
4

誰のことでもあり誰のことでもないeveryman~「江分利満氏の優雅な生活」

トリスをのんでHawaiiに行こう! というコピーをご存じだろうか。 いまや、ハワイへの旅行など…

せんにん
2年前
2

罪を憎んで人を憎まず~「飢餓海峡」

50年というと長いようにも思うが、人ひとりの人生の長さを考えると身近にも思えてくる期間ではないだろうか。それくらいの昔の日本はまだ戦後の記憶が色濃く残っていたわけで、もはや現代の感覚からは想像を絶する。今回はそんな空気を纏った作品を視聴した。1965年公開「飢餓海峡」 本作は水上勉の同名小説が原作。映画鑑賞後にこちらも読んでみた。 映画を観た第一印象は、「砂の器」と似ているなあというもの。 ただしあちらは冒頭は犯人が分からずその謎を解明していく展開だが、本作は犯人は最初に

自己愛を恋愛に置き換えた時代~「ユーミンの罪」

ユーミンのアルバムをよく聴く。 彼女の作品はシングルではなくアルバムで聴く方が、とても堪…

せんにん
2年前
14

元祖”与える男”~「カーネギー自伝」

昔はいわゆる偉人伝のようなものを少年少女はよく読んだものだが、いまはどうなのだろう。 と…

せんにん
3年前
8

現代美術は”美術”か?~「西洋美術の歴史8」

「西洋美術の歴史」シリーズも最終巻、20世紀まできた。 20世紀美術で自分自身一番わからない…

せんにん
3年前
4

時間の矢のヒント~「宇宙を解く唯一の科学 熱力学」

以前読んだ、時間に関する書籍の中に、時間の不可逆性について触れてあった箇所があった。 な…

せんにん
3年前
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マネの真似をして印象派は生まれた~「西洋美術の歴史7」

印象派というと、モネやルノワールの名前がまずあがる。 少し詳しければ、その先駆にマネがい…

せんにん
3年前
5

生物死すとも生命は死なず~「生物はなぜ死ぬのか」

日本の夏は死を喚起する。 それは、盆の時期でもあり、終戦の時期でもあり、御巣鷹山でもあり…

せんにん
3年前
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ドイツ美術はなぜみにくいか~「西洋美術の歴史5」

改めて西洋美術史を俯瞰しなおすために、「西洋美術の歴史」シリーズを読んでいるのだが、その5巻は北方ルネサンスを扱った巻であった。 ルネサンスと言えばどうしても、イタリア、ダ・ヴィンチ、メディチ家、というワードが思い浮かんでしまうのだが、同じ時期かそれ以前からネーデルランドやドイツ諸国では同等かそれ以上の優れた画力を持った職人たちが存在していた。 本書では、ヤン・ファン・エイクから始まり、ブリューゲル、ボス、デューラーなどをあげている。そして見出しの画像にも使