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現代思想と精神分析の「意識」の模式図

このnoteでは現代思想が強く影響を受けた精神分析の意識の考え方を、模式する。

全体

・動物と人は、地続きではない。間に超えられない壁がある。意識においては、人間は動物の一部であるという考え方は間違っている。
・その壁は、進化的には大脳新皮質の跳躍的な肥大化が関係していると思われるが、この点は大した問題ではない

動物の特徴

・種の生存(あるいは保存)が行為を直接的に決定している
・欲求は遮られることなく、そのまま速やかに行為となる
・行為は種の生存を最大化するために行われる
・主に種によって行為のバリエーションが決定され、個体が決定するのではない
・ゆえに個体間の多様性はない(人より少ない)

人の特徴

・種の生存と行為が結びついていない
・ゆえに、自殺や性の対象の多様性など、生存と無関係な行為が観察される
・乳児以降に、社会のルールや善悪、世界観(総称して「父性」と呼ぶ)が教え込まれ、それまでもっていた欲望は抑圧される
・こうして、行為と欲望が分離する
・欲望は父性に従い整流され、形をかえて行為のエネルギーに使用される
・整流により行為の個体間の差は小さくなる
・欲望はなくなるのではなく、隠される(=無意識)
・欲望は完全に隠れるのではなく、時々表面化する
・表面化の度合いや方法は個体によって異なる

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