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ファンレターのような手紙をネットの海に流してみようと思った話
このバレンタインデーに、あなた宛のファンレターを書いてみたいと思いました。
けれど、私はこれまでファンレターというものを書いたことがありません。
あなたへ宛てるこの手紙が初めてです。
ファンレターというものがどういうものなのかも分からずに綴るので、あまりに見当違いなお手紙でしたら、どうぞ笑ってお許しください。
ファンレターを書いてみたいと思ったのも、こうして想いを言葉にして綴りたいと思ったのも、あなたが初めてなのです。
随分前から、あなたのくれる感動への感謝をお伝えしてみたいとは思っていたものの、何万ものファンを抱えるあなたですから、日々たくさんの愛が届いているのだろうと、長い間思い留まっていました。
それなのに、どうしてこのタイミングで、こんな形で綴ろうと思いたったのかというと、新曲のジャケット写真がきっかけでした。
手紙を書くあなたの姿を見て、やっぱり私も書いてみようと、思い至ったのです。
けれど、自筆のお手紙を直接あなた宛に送る勇気が、私にはありません。
そこで、こうしてネットの海に流すことにしました。
誰に読まれるか分からないまま思いを海に託すメッセージボトルのようで、それもありかもと、恥ずかしながら思ったのです。
この手紙はあなたには届かないのでしょう。
でも、それが私にはちょうどいいように思うのです。
知って欲しいような、知らないで欲しいような。
伝えたいような、見つかりたくないような。
自分でも不可思議で複雑で、とても身勝手なファン心理です。
だから、私の手紙はネットの海に流すメッセージボトルがちょうどいいと思ったのです。
見つけて下さった方が、馬鹿なことをしてる人がいる、なんて、笑ってくれたらそれでいいかなと思いながら。
今現在真っ最中のツアーのMCで、どんなところが好きかを客席に聞いているという噂を耳にしました。
残念ながら私はチケットにご縁が無かったので、良席に恵まれた方々の回答を目にするたびに、私ならどう答えるだろう、と思ったりして楽しんでいます。
けれど、どうにも一言では終わらせられそうもありません。
私は情緒豊かなあなたの表現力に惹かれました。
あなたのパフォーマンスでたくさんの感動をもらっています。
歌も踊りもお芝居も、写真1枚ですら、愛おしくなるような、そんな感動をくれるのです。
心地良い感動が日常に抱えてしまう黒い感情を洗い流してくれます。
苦悩や苦痛を、いっとき忘れさせてくれます。
そんな感動をくれるあなたに、たくさんの愛とありがとうが届いているといいなぁと、いつも思っています。
表現力、と、ひとことで言っても色々です。
例えば、あなたが楽しげに踊るとき。
不思議なくらい心の奥まで「楽しい」が届きます。
そしてそれはいつの間にか静かに凪いでいき、一曲が終わる頃に透き通るような感動に変わって満たされるのです。
あなたの踊るその美しさと物語に感動したこともあります。
心の奥の、普段は触れない忘れかけていた場所にまで、そっと大切な感情を届けてくれるような、それはどこか祈りのようでもあって、なぜか涙が溢れました。
「楽しい」が乗るあなたの歌声には羽が生えていて、どこまでも自由に飛んでいく音が見えるようなんです。
あなたの歌う英語もとても心地よくて大好きです。
あなたの作る優しさを奏でる楽曲も、あなたの書く歌詞のやわらかな言葉たちも大好きです。
あなたのお芝居にはいつでも感情が引っ張られて、共に笑い、ともに苦しみ、共に泣いてしまいます。
感情の起伏ひとつひとつに心が動かされるのです。
心地良く素敵な感動をくれるあなたの表現が、パフォーマンスが大好きです。
今の私の心の一部は確実にあなたが届けてくれた幸せな贈り物で出来ていています。
ありがとうを、どれだけ言葉にしても足りません。
あなたの持つたくさんのギャップにも惹かれました。
一人の人がこんなにも正反対に思えるものを抱えられるのだろうかと、不思議に思うほどです。
あなたの持つ柔らかで優しげな空気も、アグレッシブな姿勢も、両方が魅力的です。
グループとしての活動をとても大切にしているところも、一人のエンターテイナーとしてのあり方を模索して、あらゆることに努力を続けている姿も、その両方を尊敬しています。
そういえば、客席からは「かわいい」という答えがあったことも聞きました。
私はあの一言はきっと「かわいくてかっこいい」の略なのだと思います。
かわいいとかっこいいは全くの別物のようですが、グラデーションのように繋がっています。
「かわいくてかっこいい」を一言にまとめようとすると「かわいい」になってしまいます。
あなたの隣で笑うもう一人の素敵な人は、「かっこよくてかわいい」人だと思うのです。
だから一言にすると「かっこいい」になるのだと思います。
この答えを伝えた方には勝手な解釈をするなとお叱りを受けるかもしれませんが。
少なくとも私はそう思っています。
この小さな違いのあるお揃いも、私にとってはお二人の魅力のひとつです。
今の時代、ネットの海にはさまざまな言葉が転がっています。
私のように都合良く勝手な解釈をする人もおります。
時に否定的で、鋭利な言葉に出会うこともあります。
新しいことに挑戦しようとするだけでも、心無い言葉を投げかけられることもあるように思います。
あなたはきっと、そんな言葉たちとどう向き合うのか、その術を既に知っている人なのだろうと思ってはいるのですけれど。
私がかつて出会った言葉も、あなたの支えのひとつになればと、ここに記しておきます。
Listen, smile, agree,
AND THEN DO WHATEVER THE FUCK YOU WERE GONNA DO ANYWAY
有名な言葉なのでご存知かもしれませんね。
とてもとても勝手な話ですけれど、あなたの選ぶ、あなたの進む道で、例えそれが苦難であったとしても、あなたが満たされ幸せであることを祈りたいと思っています。
あなたが何かにチャレンジする姿を見るたびに、「Go for it !」 と、常に思い、祈っています。
あなたは周りの声を傾聴することも、万人に笑顔を向けることも、誰も否定しないことも、ずっと続けている人ですから。
あなたの隣にいる素敵な人もそうです。
だからあとはもうお2人は
DO WHATEVER THE FUCK YOU WERE GONNA DO ANYWAY
で良いのだと、私は思います。
言葉が悪くなりましたが、引用のまま、心からそう思って応援しています。
言葉の真意を拾えない人には少々危険な言葉かもしれませんが、あなたには伝わると、信じています。
ファンレターというには長く書きすぎました。
それでもまだまだ私が感じているあなたの魅力も感謝の言葉も書ききれません。
そのくらいあなたは私に感動と幸せをくれる人です。
アイドルという存在の魅力を教えてくれたのもあなたです。
ここまで書き進めておきながら、今更恥ずかしくも思う気持ちもありますけれど、あなたに届くことのないこのレターに、愛と感謝と尊敬を乗せて、ネットの海に流します。
あなたらしいアイドルを生きる姿を、これからもずっと、応援しています。
Dear my love,
Happy Valentine's Day
yours.
こんなところまでお時間くださった見知らぬあなたへ
あなたさまにも素敵なバレンタインデーを
かしこ