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すばらしいお母様:「お!良かったね!今日はどんなことやったの?」

今日も生徒様(4歳男の子:年少)が授業にきてくれました。

 「今日もやるぞー!おー!」
「えいっ!ドーン!うおっ!」

 いつも授業の準備をしながら、
お子様の大好きなゼンカイジャーごっこをしてから
やる気を高めて計算を始めています。笑

 基本的には私が悪役なのですが、
時々、ゼンカイジャー側にも入れてくれます。

今日も生徒様と一緒に見えない敵と戦ってから、
時間通りに授業が始まりました。

いつもは気持ちを切り替えて授業に入るのですが、
今日はテンションが高くなりすぎてしまい
授業がスタートしてからも一人でゼンカイジャーごっこが始まっていました。 

▼4歳の男の子(年少)はどのようなお子様?

初めて塾にいらした時、まだ3歳で年少だった生徒様は自宅で計算を学び始めた時期でした。

それから11か月経過し、ちょうど小1の2学期以降で習う計算に取り組んでいるところです。

計算力は12か月目、暗算力は8か月目(※1)のレベルに到達しています。

計算力:12か月目
・12-3-6=
・10-4-1=

 暗算力:8か月目(テキスト)
・1+8=
・9-6=
 

計算力とは、計算の解き方を知っていること。
暗算力は、身につけた計算の解き方を使って暗算で(筆算せず)解けることを指しますが、こういった問題ができるようになります。

(※1)週に2時間の授業でどんな計算ができるようになるのか
「絶対できる!暗算力一覧表」で、親御さんにお約束しているものです。 


当たり前ですが
4歳に「落ち着いて!」「ちゃんとやろう!」と言っても聞いてはくれません。笑

なので、今日は

【計算=悪役作戦!】

でいきます。

今日はゼンカイジャーごっこを取り入れて

そのまま4歳の生徒様と授業をすることに決めました!

「とおっ!やっつけるぞ!シュッ!」

「ゼンカイジャー〇〇!ここに新たな敵が現れたようです!+6です!」

「えー?どれー!?」

 お子様は叱られるわけでもなく、まさかゼンカイジャーごっこの延長で授業をされるとは思わず、さすがに少し戸惑います。笑

気にせずそのまま

「私が準備をしたので必殺技をお願いします!6をたしたいので4をとってしまいましょう!」

「うん!いいよ!やっつけてやる!」

 戸惑ったのは一瞬で、会話中にお子様は完全に役に入りきっています。

「10だ!答えは10だよ!」

「了解です!ではここに10と書いてやっつけてください!」

「よーしっ!…じゅう っと」

4歳なのでまだ鉛筆をうまく握れないこともありますが
覚えたての10を枠の中に書こうと一生懸命です。

 10を書き終わる頃に
「ゼンカイジャー〇〇!次の敵が現れました!数字が3つ並んでいます!
これはまずいです!」 
と声を掛けると

「ほんとだー!3つある!でもぼくがまたやるぞー!2…たす7…」

計算の問題を間違えないように声に出しながら
小さい手で答えを書こうとしていきます。

普段の授業では、体力や集中力が続かない4歳の特性を考え、
20分ほど問題を解いたらその日のお子様の様子を見て
5分~10分は休憩をとるようにしています。 

ふと時計を見たら20分経過していました。
お子様は既に20問近く解いています。

「そろそろ休憩しようか。」
いつもの先生として声を掛けました。

「いやだ!休憩しない!おもしろいからもっとやる!先生と一緒にやる!」

「わかった。あと2問やったら休憩ね!」

「いいよ!」

 先ほどと同じように戦いながら計算をし、2問解き終わったところで

「できたねー!さぁ休憩しよう!」
と声を掛けます。

「いやだ!まだ休まない!もっとやる!あと5問!」

なんとか休憩を取らせお勉強を止めようとする先生と
もっと計算を解きたい4歳生徒様との間で、
押し問答が何度か続きました。笑 

結果的に
1度も休憩を取らずお勉強し続け、
今日も1時間の授業で 40問以上 の計算を解いていました! 

楽しそうに計算をどんどん解いていく様子を見て、
教えている私も楽しい時間を過ごすことができました。
(私の体力ゲージは一気に目減りしました。笑)

授業の後、お母様がお迎えにいらっしゃったので
玄関先でお子様の頑張っていた様子をお伝えしました。 

お話しているとお母様を見つけたお子様が駆け寄り、
「おもしろかった!先生と一緒にやったんだよ!ほら見て!
こことね、ここと…」
と、小さい手からテキストを何度も落としそうにしながらページをめくり、お母様に話しかけていました。

お母様は笑顔で

『お!良かったね!今日はこれをやったの?』

と、大きく反応をして話を受けとめていらっしゃいました。


▼4歳の男の子(年少)のお母様はどのようなお人柄?

お母様は働いており忙しい方です。
体験レッスンの時に算数のお勉強を始めたきっかけをお伺いした際には

『1-10くらいまでとびとびになりますが、少しずつ数字を数えることができてきて、興味を持ち始めたのでやってみようと思いました!』

とのことでした。

今日のお子様の授業の様子をお伝えしたところ

『ずーっと!いつも楽しく通っています。数や計算がどんどん好きになっていることを実感しています!』

と、お子様をギュッとだっこしながら伝えてくださいました。 

続けて、

『最近は〇〇が自分から「お勉強したい!ママみてて!」と言って、数字を書くことを日課にしているんですよ!ここでできたことを見せたいみたいで。
私も「え、もうこんなにできたの?!」と、進み具合に驚いています!』

と、自宅でのお勉強の様子をうれしそうに伝えてくださいました。


▼楽しい=計算の仕組みや数字に興味を持つこと!

一般的に楽しいというと
お友達と一緒にいるから楽しい!とか、テーマパークで遊んでいて楽しい!という一過性の楽しさを想像する方が多いのではないかと思います。 

しかし
算数や計算のお勉強で「楽しい」という気持ちは
一過性の楽しさとは異なります。

お子様が計算の仕組みや数字に興味を持ち
おもしろいと思うことで楽しくなり学んでいけます。

お子様が計算や数に興味を持てるように
計算塾が様々な工夫をするのは当たり前です。 

そのうえで
「計算がおもしろい!だから楽しい!」という気持ちになったお子様が
その気持ちを継続できるようにと考え、

お母様が「楽しむ」ことに重点を置いたお声がけをされていることにすばらしいと感じました。


‘警視庁’と書かれた子供用のヘルメットをかぶり、
自転車のチャイルドシートにスポンッと座ると
足と手をバタバタさせながらまだお話の続きをしています。

 『今日もがんばったね!たのしかった?』 

「うん!楽しかったー!」

そして、
チャイルドシートのカバーからお子様がひょっこり顔を出し、

「せんせい!バイバーイ!またつぎもやろうねー!」
と、大きな声でごあいさつしてくれました。

「いいよー!次も一緒にやろうね!」
と、私も大きな声で呼びかけました。 

小さくなっていく後ろ姿からも
まだ楽しそうに親子で会話をしていることがわかります。 

「次の授業の後も、楽しそうな親子の後ろ姿を見れるように授業をしよう!」と、気が引き締まりました。

 ***最後までお読みいただきありがとうございました!***
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