チームの「壁」を超えたコミュニケーションを実現する「モアギャザ」とは?
Rise UPの主幹事業のひとつである日本最大級のカラコン通販ショップ「モアコンタクト」を運営するモアコンタクト事業部では月に1度自分たちの歩みを振り返り、来月につなげる会である「モアギャザ」を開催しています。今回はそんな「モアギャザ」を初期から運営しているメンバーのお二人にインタビューをしてきました。
【津森太智(つもりたいち) 通称 : つもさん】
Webエンジニアとして中途入社したが、過去に様々な経験を積んできたため、エンジニアの業務以外でもデザインを担当したり写真撮影や映像撮影に編集、イベント設計、そしてDJなどマルチに活動中。現在はお客様の体験設計・改善がメインだが、さまざまな業務に神出鬼没するマルチクリエイター。趣味も、DIY、レコード収集、楽器の演奏、オーディオ・旧車・バイクいじりと多趣味である。また、猫2匹と2児の父親。
【菅杏奈(すがあんな)】
2013年に新卒入社し、今年で10年目。入社当時よりモアコンタクトの運営に携わっており、現在はお客様の体験の設計・改善をメインに活動中。自宅にゲーム用の防音ルームを完備しており、猫3匹を愛でながらゲームをしている時が幸せ。
ーモアギャザの名前の由来と、開催するようになった経緯を教えてください。
すがさん)一番最初は「モア懇親会」という名前で、事業部内の懇親会としてスタートしたものです。「モアギャザ」の由来は、スクラムに関する国内最大級のイベント『Scrum Gathering Tokyo』のネーミングをヒントに、人が集まる場として、【ギャザリング(Gathering)】のギャザ。そして、モアコンタクトの【モア(MORE)】と、もっと・より多くという意味の【モア(More)】を組み合わせて、モアコンタクトに関わるより多くの人が集まる場という意味を込めて『モアギャザ』と名付けました。
つもさん)業務をするにあたって部署・チーム間で「壁」が見えたので、その「壁」を無くしていこうという目的で「モア懇親会」は始まりました。
ー部署・チーム間の「壁」とは具体的にはどのようなものですか?
つもさん)単純に友達みたいに話せないことですね。今でこそ気楽に話せますし、なにかあれば気軽に聞きに来てくれるし、聞きに行けるという関係が築けていますが昔は違いました。聞きに行きたいけどあの部署・チームは忙しそうだから申し訳ないなという気持ちが出て、気軽に聞きに行くことができなかったです。僕はそれが「壁」だと思いますね。聞いたら早いのに、ということを遠慮して聞かないといった感じです。
ーすがさんはどうですか?
すがさん)そうですね、モアコンタクト事業部の作り的にチームが分かれているので、どうしても先程つもさんが言っていたような「壁」が出てきてしまうんですよね。あとは、モアコンタクト事業部全体、CS・ロジスティクス・CITなどの関連部署も含めて強く動けるチームを作りたいと思っているので、そのためにまずはお互いを知るということを始めたくて、モアギャザを開催しています。
ーモアギャザを開催する意義・目的はそこにありますか?
すがさん)チームの結束力を高め、組織としてより成長していくためには、メンバーの相互理解が必要不可欠であり、今までの実体験からも働くメンバーの物理的な距離を近づけることは大切だと感じていました。コロナが流行してからリモートワークが増えてきて、隣の人や隣のチームが何をしているかは、自分が情報を取りに行かないと入ってこない状況になってしまっています。なので隣の人や隣のチームが何をしているのか知れる会を作りたかったんです。何をしているかを知ることで、互いに協力する関係や、困ったときに頼ることができる存在になることができるのではないかと思いました。
つもさん)それに加えて、モアギャザは「自分たちを褒めてもらおうぜ」ということが大きいかなと思います。ただの懇親会ではなくて、成果や今月行ったことを一回立ち止まって振り返り、自分たちはこれだけの成果をあげているということを再確認する時間になるようにしています。チームとしてこれだけ頑張っているんだということをみんなに見せることでチームとしても一体感が生まれるというか、チームで勝ちに行くといった感覚をつくるという意味もありますし、そこが以前の「モア懇親会」と現在の「モアギャザ」の違いだと思います。ですが、成果主義というわけではなくて、経験を重視していて失敗も良い経験であるということは大前提ですね。
ーつもさんがさっき言った成果を再確認することは、とてもいいですね。
つもさん)自分たちはこんなに貢献しているんだよというところを見て、自信をつけていくみたいなイメージですね。俺ら凄いんだぜというのを自分たちで発信していく感じです。
ーモアギャザを開催することで良くなったなと思うことや変化はありますか?
すがさん)他のチームが何をしているのか知れるようになったことはもちろん、みんなが事業部のためにはどうすればいいのだろうという考え方ができるようになったことです。自分のためにどうするかや、チームのためにどうするかに関しては元々みんなある程度考えてくれていたとは思うのですが、事業部というもう一つ上のレイヤーで考えられる人が増えたなと思います。
つもさん)あとはコミュニケーションやね。それはモアギャザを通しておのずと生まれるように設定してあります。例えばCITのメンバーとかだったら、商品を知らなかったりするのですが、そういったメンバーが商品自体に触れることができるように配慮したり、他のチームや部署の人とコミュニケーションを取ることができるようにするにはどうしたらいいかという事はすごく考えてモアギャザの内容を決めています。それによってコミュニケーションが増えてきているのは嬉しいなと思いますね。
ーモアギャザのこれからの展望はありますか?
つもさん)文化として定着させたいなと思います。モアギャザを見て、実際に参加して、おもしろそうなことをしているから、うちの部署でもやってみる!といった風に自然発生的に広がって行けば、文化と言えるようになるのではないかと思います。あとは発表はモアコンに関係がある人だけに絞っていますが、参加は誰でも可能なので他の部署の人にもっと見に来てほしいなと思います。
ー先程文化にしたいとおっしゃっていましたが、どうすれば文化にしていけると思いますか?
つもさん)僕は開催し続けて、そして良さを伝えていくしかないなと思います。
すがさん)今回記事を書いていただくみたいに、社内・社外問わずこういうことをやっていて、良い空気が生まれていますよということを発信していくことで文化になっていくんじゃないかなと思います。
つもさん)メリットがないと何回も開催できないので、そのメリットをみんなに知ってもらうのが大事だなと思います。メリットがあれば、じゃあやってみようかなと思ってくれる人が生まれると思いますね。
− 今までのお話を聞いていて、運営メンバーがとても楽しそうにモアギャザ運営を行っているのだなと伝わって来ました!
つもさん)絶対こうしないといけないとか、誰がリーダーで…というような決まり事がないので、フラットな関係が築けているのかもしれません。
ー運営メンバーは現在何人いますか?
すがさん)6人ですね。その内の4人はモアギャザを開催しようとなった時に声をかけたメンバーです。モアギャザが終わったあとに感想を聞くアンケートを参加者に送っているのですが、そのアンケートの1つに「運営メンバーとして参加したい方」という項目を設けていて、残りの2人はそこで立候補してくださった方ですね。
つもさん)ちなみに運営委員会は元々交代制の予定だったという裏話もあります(笑)
すがさん)そうそう、元々は交代制の予定だったけど、委員会っておもろいなと思って、そこからずっと続けてます。
つもさん)委員会はあまり「仕事」という感覚がなく、遊び心を持って運営委員をやっています(笑)
ー私も以前モアギャザに参加させてもらったのですが、固いイメージというよりかは、フランクにみんなに自分がしている業務を知ってもらうというような場で、なごやかな雰囲気だなと感じました。
すがさん)そうですね、固い空気にはならないように気を付けています。固いと会議みたいになってしまいますし、みなさんの参加したくなる気持ちも薄れてしまうかなと思います。
つもさん)そうやんね、モアギャザをただの報告会にはしたくないという思いがあります。「これだけ頑張ったんだぜ、俺たちお疲れさん!」という意味を込めた会だからこそ、お菓子を用意して、飲み物を飲みながら参加してほしいという気持ちがありますね。あの場所はフランクに、楽にというコンセプトで開催しています。
ー先ほどアンケートの回答でというお話がありましたが、毎回アンケートを実施されているのですか?
すがさん)そうですね。モアギャザの内容についてと、その後の懇親会についてという2つについて参加者に評価してもらっています。また、参加した上で改善できると感じた点について意見を書いていただけるようにしているので、その意見を次回開催時に取り入れるようにしています。
ー具体的にアンケートを踏まえて変更したことがあれば教えて下さい。
つもさん)前回のモアギャザは世界のビールをドリンクに用意したのですが、それは前のアンケートで地ビールを揃えたら面白そうというコメントがあったのでやってみました。
すがさん)あとはプレゼンの時間が押してしまい、モアギャザの会自体が延長して終わってしまったことがあり、それについてご意見をいただいたことがありました。これは、改善案として「4分ぴったり賞」を設けて、プレゼンを4分以内で終わるように作ってもらうという取り組みを行いました。それによって予定時間からはみ出さないように終えることができるようになりました。
ーフィードバックをもとに、ただ時間で区切るのではなく参加者がより楽しめるようなエンターテイメント性のある取り組みに変換しているのがすごいですね!
すがさん)そうですね、チームのみなさんにもモアギャザのプレゼンのために時間を割いて資料を作っていただいているので、せっかくだったらみんなが楽しめるものにできたら良いなと思い、考えています。
つもさん)だいぶ雰囲気が変わってきたよね。発表も各チームで個性を出してきたり、プレゼン自体もみんな上手になってきているなと思います。あとは回数を重ねるごとに面白いプレゼンが増えてきてます。(笑)さらに、普段前に立たない人が前に立つ機会を得ることができるので、すごくいい場だなと思います。
すがさん)みなさんの変化としてそれもありますね。最初はプレゼンのテンプレートを共有して、そこに書いてもらう形を取っていたのですが、最近はtiktokに上がっているような動画で発表するチームや、ラインの自動応答を使って発表するチーム、発表用のサイトを毎回作って発表するチームなど、各チームの能力や個性が発揮されてきているなと感じます。
つもさん)そうですね。そんな風にプレゼン自体も楽しんで欲しいですし、そのためにもルールはざっくりとしか決めておらず、自由度もかなり高くしています。
ー楽しく参加してほしいという思いを大切にしているのだなと伝わってきました!プレゼンの具体的な内容を教えて下さい。
つもさん)いま我々がどの状態なのかを知るためにOKRの進捗や、成功しても失敗しても良いのでそれによって何を学んだかということを知るために今月挑戦したこと、またその学びから次の方向が見えるように来月のアクションを見せるといった内容です。
ーそうなんですね。モアギャザ委員会のメンバーを交代制から固定性にすることのメリットがあれば教えてください。
すがさん)ミーティングがとにかく早く終わることですね。月頭に先月末のモアギャザの振り返りを行い、それ以降は今週中にやらなければならないことを話す時間として週に1時間ずつミーティングを行う時間を設けていますが、もはや1時間は使ってないです。
つもさん)そうやんね、例えば1月だったら正月があったので、正月っぽいイベントをできないかなという風に案を出していく感じです。そしておおまかな像が見えたらミーティングは終了します(笑)モアギャザで行うことも決まってきていますし、みんなそれぞれ役割があるので、「私これやっときます、あれやっときます」という風にすぐに決まりますね。最初の頃は自分たちも1ヶ月しっかり時間をかけてやってたなっていう記憶があります。
すがさん)そうですね、目的の意識が揃っているメンバーがやり続けることで軸がぶれることもないですし、PDCAも同じメンバーで回すことができるので効果も高まっていると思います。
ー先程1月はお正月とおっしゃっていたのですが、毎月なにかテーマを決めて実施しているのですか?
つもさん)ざっくりはシーズンごとに決めてますね。驚きではありませんが、何か参加者にサプライズを届けられたらいいなという思いがあります。
すがさん)そうですね、10月のモアギャザではシーズン色を出して、運営メンバーがコスプレをしたり、スライドをハロウィン仕様にしたりしました。この方がみなさん楽しんでくれていたかなというのがあって、そこからは特にシーズン色を出していっていますね。
つもさん)11月はブラックフライデーがあったので飲み物と衣装、ドレスコード、お菓子を全部黒にしました(笑)12月の一大イベントはクリスマス!ということでクリスマス仕様でした!
ーシーズンを感じることができて楽しそうですね!
皆さんはモアギャザでしか喋らない方や喋ることができない方はいますか?
すがさん)いますね、普段業務でお話することはありませんが、アフターパーティーでお話する機会があります。プレゼンの後なので、その方たちも私達がなにをやっているか知ってくれている状態でお話できるので話しやすいです。
ーそうなんですね。そこから仕事に繋がったことなどはありますか?
すがさん)アフターパーティーでお話しした中で、「モアコンにこういうのあったら良いと思うんですよね」といったアイディアをもらい、それを実現しようとしているところです。まだ形にはなってないので今後リニューアルのときに考えたいなと思い、アイディアの1個に入れてます。
ーモアギャザをもっとこんな会にしていきたいといった、今後の展望はありますか?
すがさん)さっきつもさんが言ってくれたように、Rise UPの文化として定着させたいというのはあります。他には、ロジスティクスの方とはあまり関わることができていないので、モアコンに関わるみんなが部署問わずに参加できる会になったらいいなと思っています。
つもさん)うん、そこが結構課題な気はするよね。ロジスティクス本部メンバーをどう呼び込むかは課題としてよく話題にもあがる話だよね。
ーこうすれば来てくれるんじゃないかといった案はありますか?
すがさん)直接声かけていこうかな(笑)
つもさん)パーティーチケット配る?(笑)エレベーターにフライヤー貼ろうかな(笑)
ー他のエリアの方々にも楽しんでもらえるような工夫は何かされていますか?
つもさん)東京や福岡などの本社で働いていない方にも参加してもらえるように、リアルタイム配信をしていて、アーカイブにも残しているので後から見ることができるようにしています。リアルタイムじゃなくても好きな時間に見れるのが良いポイントだと思います。配信を見て楽しそうだなと思ってもらえたら来てくれる人も増えるかなと思っています。
ーそうなんですね、オンタイムで参加できない方々にもモアギャザを見ていただける様になるので、オンライン配信はとても良いアイディアだと思いました。
お二人は初期から委員会として主催されていますが、印象に残っていることや嬉しかったことはありますか?
すがさん)参加者が増えるのは素直に嬉しいですね。
つもさん)今後の展望としては、他の事業部の方々に参加していただけるなら、どんなことしているのか知りたいので発表してほしいなと思います。モアコンに関係するチームの活動がイベントのメインというスタンスは変わらないですが、参加後のアンケートに「発表してみたいですか?」という項目があるので、そこにチェックを付けていただけたら時間を作りたいなと思っています。
すがさん)そうですね、Rise UPである以上関わりがないことは絶対にありえないですもんね。「〇〇さんってこんなお仕事してるんや」ということを知ることをきっかけに、モアコンタクト事業部内外問わずにメンバーが良い化学反応を起こしていくきっかけが生まれる場になれば良いなと思います。みんな遊びに来てね!!
ー本日はありがとうございました!
あとがき
今回はモアコンタクト事業部が主催する「モアギャザ」について、実行委員会のすがさんとつもさんにお話を伺いました。様々な思いが詰め込まれた「モアギャザ」、ぜひみなさんも参加してみてください!
文;佐々木
写真;津森